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年齢相応に振舞わない

Elizabeth Diffin

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ステレオタイプを捨て、世代が異なる職場環境の長所を引き出す
Illustration by Stuart Briers

WALTON W. ROGERS, CLU,ChFCが1975年にMDRTに初入会を果たしたときは、毎日ネクタイをして会社に行きました。彼だけではなく、当時スーツにネクタイは当然でした。しかし46年が経ち、常識は変わりました。

最近はカジュアルに見えるようにネクタイをつけないときもあります。それはファッションの好みが変わったというより、フォーマルなドレスコードを好まない若いX世代とミレニアル世代の同僚の影響だと言います。

このちょっとした変化は、より大きなビジネス世界全体の傾向を物語っています。2020年の職場には一度に五つの異なる世代が存在することもあります。世界で最も人口の多いミレニアル世代はより影響力を増しています。研究によるとこの世代は2025年までに全労働人口の75%を占めると予測されています。

ベビーブーマー世代と伝統主義者世代からなる上の世代は労働市場に長くとどまる傾向にあり、両者の労働人口に占める割合は米国で27%、全世界で6%です。現在40代から50代のX世代は責任ある地位に就いており、全労働人口の3分の1以上を占めています。そして最近大学を卒業し就職し始めたZ世代は、今後5年から10年で職場に劇的なインパクトを与えると予想されます。

この五つの世代が同時に働くことは多くのオフィス環境に影響を及ぼし、世代間のあつれきを生むと同時に好機をもたらします。

全く新しい世界

Society for Human Resource Management(人事管理協会SHRM)の副会長であるTony Leeは多世代からなる職場への大きな変化にはいくつかの理由があると言います。最大の理由は退職する年齢が高くなったことです。平均寿命が延び生活水準が高くなったので、70代また80代の方でも健康を維持し仕事を楽しんでいます。

2008年の金融危機は老後の生活資金にも影を落としたため、多くの人は生活のために定年後も働き続けなければなりませんでした。

国勢調査と労働統計局のデータによると、2019年2月は65歳以上のアメリカ人の20%以上が仕事をしているか仕事を探していました。

76歳のRogersが働き続けている理由は単純に仕事が好きだからです。

「楽しくて得意な上に報酬までいただけるのですから、辞める理由が見つかりません。私と同じ立場で92歳になっても働いている人がいるそうです。私も同じ気持ちです」とフロリダ州の46年会員で2008年度MDRT会長のRogersは述べました。それでも彼は仕事を徐々に減らしていて、80代になる頃には仕事のペースが変わっているだろうと述べました。

Rogerは同世代の代表的な例で、次に起きることを体現しているとLeeは言います。

「80歳でも60歳のように活躍する日が来るかもしれません。

私たちが今日見ている変化はニューノーマル(新たな常識)になります」と述べました。

定年のある国々はその年齢をどんどん引き上げています。実際ManpowerGroupの調査によるとミレニアル世代の大半は65歳を過ぎても働くつもりでいます。日本では37%のミレニアルが死ぬまで働く覚悟をしています。その割合はインドで14%、米国で12%そしてスペインでわずか3%です。

思い込みの問題点

多世代からなる職場という未知の領域に足を踏み入れると、必然的にさまざまな問題が出てきます。高齢世代は年下の世代がオフィスにやって来て何でも変えてしまうことを恐れ、一方で若者は年長者が頑固で何も変えようとしないと決めつけます。

重要なのはステレオタイプを信じないことだとLeeは言います。

年齢に基づいて人を判断するべきではありません。年齢で差別することはあらゆる領域に影を落とします。

シンガポールで21年間MDRT会員のTer Chiew Ping, AFP, LUCTFはX世代ですが、思い込みがもたらす弊害を見てきました。21歳から52歳の仲間と共に仕事をするPingは、年下の同僚に対し事実ではないステレオタイプに基づく先入観を抱いていたことに気付きました。

後輩たちは人生の目標がはっきり定まっていないと思っていました。しかしコミュニケーションをとり考えを引き出してみると、彼らに高い志があることが分かりました。

PingはZ世代やミレニアル世代の同僚が、正当な理由がないのに悪い態度を取ることがあったと回顧します。少し丁寧に話を聞くと、後輩たちは彼女に相談したいことがあるのにそれをどのように伝えれば良いのか分からなかったそうです。

Pingの同僚でMDRT会員1年目のVoon Jin Goh, BSc (Hons)によると、世代間の誤解や意見の対立はテクノロジーが原因だということです。

「ベテランの先輩たちはショート・メッセージが事務的になってしまいます。その文面が誤解を与えます。しかし意思の疎通の問題は同じ世代間でも生じます」とミレニアル世代のGohは述べました。

意見の異なる同僚が違う世代の人であっても、それを世代のせいだけにするべきではありません。

意見が違うのは一人ひとりが違う人だからで、必ずしも世代のせいではありません。

多様性の価値

多世代の職場にはさまざまな課題がありますが、永遠に対立するわけではありません。多様な年齢層の人がいろいろな見方を持っていることには大きなメリットがあります。SHRMの研究では、多様性のある労働環境はより多くのメリットがあるということです。

この現象には多くの理由があります。シンガポールのプロの講演家でミレニアル世代のBenjamin Lohは第一の理由として、多世代の職場では皆が課題や状況に同じようにアプローチする「グループシンク(集団思考)」に陥らないからだと言います。代わりに多世代の職場はLohが「世代を超えた共感」と呼ぶものを生み出します。異なる世代の人と働くと異なる経験や見方を目にすることができ、このことはクライアントと働くときに特に有益です。

例えば20代や30代ではお客さまに老後プランを提案するにしても、自分にとってはまだまだ先の話なので苦労するかもしれません。しかし定年に少しでも近い先輩アドバイザーと取り組み、彼らの老後に対する見方を知ることは助けになります。

「マジックは思いもよらないところで起きます。多様性が大きいほど好機も大きくなる、と私は考えます」とLohは語りました。

スタッフが多世代だとお客さまも多世代になる傾向があります。多くのアドバイザーは少なくとも最初のうちは自分にとって身近な人々、例えば昔のクラスメートや子どもの学校の他の親御さん、公園で知り合った人などにアクセスします。そうするとお客さまはどうしても年齢の近い人々になります。

お客さまとうまく付き合えるスタッフをそろえることはとても重要です。経済的な観点からすれば既存顧客とは異なる世代のお客さまを加えていき、そのお客さまとうまく付き合っていける世代のスタッフを雇ってビジネスを構築することは理にかなっています。

Rogersによれば人は買い物をするのと同じ方法で物を売ります。オンライン環境に慣れている若い世代はオンラインで営業することを好み、一方でRogersは戸別訪問が一般的だった時代にビジネスを築いたので、今でも地元の経営者を定期的に訪ねています。

まるでレシピみたいです。全ての材料を合わせることで素晴らしい結果を生み出しました。
— Susan Paterson

互いから学ぶ

アイオワ州の24年間MDRT会員Peter Hill, ChFCは、若者世代と働くことの価値を目の当たりにしました。彼の会社は近くのDrake Universityと提携し、学生が卒業したら社員として雇用することを期待してインターンとして受け入れています。

これまでにHillは少なくとも6人の元インターンを採用しました。ミレニアル世代とX世代との交流が生まれ、一つ重要なことを学びました。皆が互いから学ぶことができれば、素晴らしい共同作品が生まれるということです。

Gohは先輩の考えを退けるよりむしろ彼らが経験の足りない自分に伝えたいと思っている経験や知恵を重宝すると述べます。「先輩たちには忠実に支持するシステムがあります。私たちは経験のある人が既に開発し確率したシステムを活用し、初めから彼らのやり方に慣れるようにします」と述べました。

つまりシステムを作った人が数メートル先に座っているのに、わざわざ作り直す必要はないということです。

年長者も若者から学んでおり、それはパソコンの使い方に限ったことではありません。17年間MDRT会員のSusan Catherine Paterson,FChFPは19歳から55歳のスタッフを抱えており、年下の社員からもっと速いペースで仕事をし、プロセスをより一層探求し、フィードバックを行うことを学びました。

「まるでレシピのように全ての材料が一緒になって素晴らしい結果を生み出します」とオーストラリアのクイーンズランドで活躍するPatersonは述べました。

Rogersは共に働くことが鍵になると言います。「チームとして働きたいなら、常に成長して学び続け自分のやり方を進んで修正しなければなりません」と語りました。

シンガポールでMDRT会員歴8年のCheng Huann Yeoh, ChFC,CLUはそれを体感しました。彼はGohとPingの同僚ですが、最近ソーシャル・メディアの活用について社内で討論がありました。

年長の世代はその案は必要ではなく、そこに投入される資金を抑えたいと考えました。若者世代は予算がどうであろうと「本気で取り組む」べきだと主張しました。

妥協点としてKPI(主要業績評価指標)とマイルストーンを決め、期限内に達成できたら本格的に予算を投入することにしました。経営委員会はさらに資金を投入する前にそのSNSの認知度が上がっているという確証を得ました。同時に若い社員はプロジェクトを開始することができ、使った資金全ての責任を負うことになりました。

真にwin-winの結果が得られました。

Rogersは「世代が違うことはほとんどがプラスに働きます。違う世代は私が持っていないスキル、才能、アプローチ法を持っています。職場は年齢と才能の層が幾層も重なっているのが理想的です」と語りました。

そもそも世代とは?

現在労働市場には五つの世代が働いていますが、多くの人はその分類法を正確に知りません。さらに、世代の分け方は国や地域によって異なります。本記事ではPew研究所の分類法を参考にしました。Generation Chart

世代を超えて働く方法

今後職場がますます多世代環境になることを踏まえると、マネージャーなどの管理職はメンバーに協働するよう呼びかけ「自分たちvs他の世代」という対立構造を作らないようにする努力が必須です。どのような方法があるでしょうか?

人気のあるコンセプトにTony Leeが「逆メンタリング」と呼ぶものがあります。伝統的なメンタリング・モデルでは年上またはより多くの経験を持つ人が、年下の経験が少ない人を指導しますが、逆メンタリングは年下が年上の同僚をサポートします。

トピックはテクノロジーの活用や新しいビジネス・モデルのアイディアから年長者がどのように見られているかに関する率直な意見までさまざまです。同様に若いアドバイザーはテクニックやプロセスを「既に経験済み」の先輩から学ぶことができます。

「The 2020 Workplace」の共著者Jeanne C. MeisterはHarvard Business Review誌の記事で、マネージャーは異なる世代が互いに学べるようなミックス・チームを作ることを推奨しました。

「研究によれば正規のトレーニングより社内で互いから学ぶ方が多いので、世代を超えたコーチングし合う文化を構築することは非常に重要です」とMeisterは述べます。またこのような気の置けない人間関係は社員間の競争意識を避けることにもなると指摘しました。

Z世代とは

ミレニアル世代に加え、1997年以降に生まれたZ世代が社会に出てきました。グローバルな労働市場に入ってきたばかりの若者はどのような人たちでしょうか。この世代は今年度末までに労働人口の24%を占めると予想されるので注目すべき存在です。

Tony Leeは10代から20代前半の若者たちは意外にもベビーブーマー世代と共通点が多いと言います。研究によるとZ世代は、X世代やY世代と違い対面でのコミュニケーションを好みます。

この好みの背景にはZ世代がテクノロジーの発展と共に成長したけれども、何を信用すれば良いのか必ずしも分かっていないことにあります。画像や動画は加工できるし、SNSの投稿はうそや誤った情報を拡散することができます。フェイク・ニュースは至る所に見られます。

Z世代は顔を見ている相手から聞いた情報以外は本当に信じない傾向があります。間違っていたり操られていたり偏っていることがあるのを知っているからです。

2017年にINSEAD Emerging Markets Institute、Universum、HEAD FoundationがX、Y、Zの各世代を調査しました。Z世代の回答者の25%は自分のビジネスを始めることに関心を示し、起業意識が高いことが分かりました。

Shark Tank(訳注:アメリカの投資バラエティー番組)を見て育った彼らは、アイディアを考え出しそれを具現化することは容易であると考えます。数ヶ月前まで10年以上続いた好景気を経験しているため、彼らに言わせればビジネスを始めて稼ぐことはそれほど難しいことではないのです。

The Center for Generational Kineticsが2018年に実施した調査ではZ世代がフィードバックを重視していることを取り上げました。State of Gen Zと題されたレポートではZ世代の3分の2は仕事を続けるには少なくとも数週間に1度は上司からの評価を必要とし、5人にひとりは毎日あるいは1日に数回評価してもらわないとその企業にとどまるのは難しいと述べました。

 

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