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懸念事項

Jerry Soverinsky

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世界的な景気後退や金融懸念が広がる中で、クライアントの心配を軽減する鍵はコミュニケーション。
Paul Philpott with images from Shutterstock

1929年10月24日(昭和4年)。ニューヨーク証券取引市場は売り注文が通常の3倍も殺到し、パニックに陥りました。その日の終わりには9%の下落となり、ブラック・サーズデーという不名誉なニックネームが付きました。

その後数年を経て、状況を分析した歴史家たちが1929年から1932年まで続いた大恐慌の始まりと指定し、その後10年近く低迷は続きました。

当時ニューヨークを訪れたイギリスの記者は混乱の状況を痛ましい体験として報告し、ニューヨークの高層ビルから投身自殺した株のブローカーもいたと報じています。「私がいた、まさにそのビルの15階から紳士が身を投じ、体は粉々になり消防隊が出動する大惨事となった」とウィンストン・チャーチルが2019年12月9日のロンドンのデイリー・テレグラフ誌に書いています。(そう、あのウィンストン・チャーチルです)

この実話は急激な景気の後退が将来への悲観や不安を招くことを端的に示しています。世界大恐慌は特殊な出来事で、グローバル経済への影響は計り知れないものでしたが、その後約10年サイクルで訪れる景気後退は何回も訪れ、マーケットの不均衡を調整し、投資家(および金融サービスの専門家)の意欲をかき立ててきました。その結果、現在に至っています。

特にこの数年は世界的な景気後退の時期が近づいているというニュースが溢れ、不況の訪れに対する恐怖心をあおっています。2019年10月にMDRTが実施した(一般消費者向け)景気後退に関するアンケートによると(詳細は次ページの青い囲みを参照)回答者の82%が「若干なりとも数年以内に景気後退があり、自分も影響を受けるのではないかと懸念している」と答えました。

しかし、不景気でさえMDRT会員にはチャンスになります。同アンケートで、自分には専任のファイナンシャル・アドバイザーがいると回答した方の53%は景気後退は自分にどのような影響を及ぼすのか担当者と相談したいと答えています。

そうした結果を踏まえ、何人かのMDRT会員に景気後退の局面でクライアントの恐怖にどう対応するかについて聞いてみました。

長期戦だとリマインドする

16年間会員でフロリダ州のWilliam J. Rossi, CFP, ChFCは「クライアントにリマインドすべきことの一つは、景気後退が来ると言われてから3-4年が経過していることです」。Rossiは経済活動はマラソンのようなものだと説明することにしています。「長距離レースなので、急加速するべきではありません。ゆっくり着実に進むことが大事」と説明することで恐怖心を取り払っています。

動揺しない

まずこちらが慌てないことが大事。こちらの動揺が(電話先でも)お客さまには伝わってしまいます。ニュースの表現はどうしてもセンセーショナルになりがちなので、事態の本質をきちんと見守りましょうと促します。
— Tomonori Momose 百瀬友紀 7年間会員、東京

周到なプランニング、戦略的で積極的なクライアントの投資管理によって、景気後退に対するパニックを避けることができます。クライアントとプランニングをする際に、「よい時もあれば、そうでない時もあり、フラットになる時も、マイナスになる時もあります」と述べています。「いつ景気後退が始まるかを予測することはできませんが、いつかはそういう時がくることは想定しています。クライアントの人生の目標に対してのプランニングであり、この先6ヶ月や一年でどうなるかと言う話ではありません。

ゴールに基づいたプランニングをする際に大事なことは分散です。適切に分散することで結果的なロスをコントロールすることが可能です。2008-2009年の不景気の際も、多様な株式と債券をもっていれば、それほど悪い結果にはなりませんでした。いくつかのクラスの株式に投資しつつ債権をもつことをお勧めしています」

投資家によると

2019年にMDRTが実施した景気後退に関するアンケートにより、一般的なアメリカ人がファイナンシャル・アドバイザーをどのように見ているか、そして景気後退を予測しているかを感じとることができました。主な結果は:

  • 32%の方にファイナンシャル・アドバイザーがついていました
  • アドバイザーのいる方の内84%はファイナンシャル・アドバイザーがいることで、ある程度、将来の自分の財政面に自信を持てるようになったと感じています。
  • 一方全体の82%は今後数年以内に不景気により自分も何らかの影響を受けるだろうと感じています。
  • 今後予想される景気後退に対して、53%の方がアドバイザーから連絡を受け、自分の現状を確認したいと述べました。

同様に2001-2002年の下落の際はテクノロジー関連によるものでしたので、NASDAQのみに投資していたら損をしたかもしれませんが、分散していれば大きなロスにはならなかったはずです。

Rossiはプランニングの段階からクライアントと細かく相談をしながら進めます。よく検討してプランを実行するので自信があります。さらに、決定後も継続的にコミュニケーションを維持していて、年に一度の見直しだけではなく、年間を通してコミュニケーションを続けています。時にはメールやビデオレターを活用して最近の事象やポートフォリオの変更について知らせています。

実際にマーケットが低迷している時は心配になるかと質問したところ、これまでの経験からほとんど恐怖心はないとの答えでした。「当社(代理店)は50年以上の歴史がありますので、その間にいろいろなことが起こりました」と語りました。

リスク許容度を理解する

「そもそも論ですが、クライアントとコミュニケーションを維持することが大前提です」と言うのは30年間会員でニューハンプシャー州のThomas Levasseur, CLUです。

コミュニケーションには3つの要素が大事だと言います。教育、分散、そしてタイミングです。

「まずはクライアントにお金との付き合い全般を教育します。そして、リスク許容度を特定します。そこを理解することで、クライアントが良い意思決定をすることをお手伝いできます」

直接お会いする

インターネットやニュースからネガティブな情報を得て不安になったクライアントに対しては、できるだけ直接お会いして再度丁寧に説明をさせていただきます。自分は信頼できるスペシャリスト、専門家であるというポジショニングが大事だと思います。クライアントがWEBやSNSに氾濫する大量の情報におぼれないように守りたいと考えています。
— Naoki Masuda 益田直樹 9年間会員、東京

Rossiと同様にLevasseurも分散投資をお勧めしています。「クライアントのリスク許容度と、お金に対する考え方について十分に学習したところで、バランスの良い投資をすることで、不況の際にも耐えられることを教育していきます」と述べました。きちんと教育し、説明し、意思決定をしていると、マーケットが荒れてもクライアントはパニックになりません。

そして、Levasseurはクライアントが目標と掲げたことと投資内容の整合性を大事にしています。「クライアントのライフサイクルと投資のライフサイクルのバランスを維持することで、仮に若干ロスが発生しても取り戻す時間があることを示します」

そうした日頃のクライアント対応の結果、パニックを起こしたクライアントからの電話を受けることはめったにないそうです。

恐れるべきは恐怖心のみ

ウォール・ストリート・ジャーナルによると、「世界経済はしっかりした基盤を取り戻している」そうです。世界経済協議会によると世界不況は不可避ではなく、政府と実業界がきちんと対応すれば回避できるとの意見です。

最悪シナリオ

ファイナンシャル・プランが強固と言える保証は無いと思います。また、心配不要と伝えてはいけないと思います。不安を共有し、先々の対応策を一緒に考えることが最善だと思います。将来的に株価下落や公的年金制度が不安定になる場合を『想定』し、仮にそうなった場合を事前に顧客とイメージを共有していますので、何か起きた場合の動揺は少ないと思っております。
例えば、リーマン・ショックの時も株価下落が少し前から予測できましたので、下落に対して事前に対応し、逆に下落時に大きなチャンスを迎えることができました。事前に予測を共有していましたので、動揺された方はいなかったと思います。
— Chikara Nozawa 野沢 力 15年間会員、東京

マーケットがどちら方向に振れるにしても、常にクライアントとのコミュニケーションを維持し、必要な支援を提供するのが私たちの役割です。

Levasseur曰く「常にクライアントと良いコミュニケーションをとり、維持し続けていれば、クライアントは良い意思決定をするし、パニックを起こした人から電話を受けることもない。そして、誰もビルから飛び降りないですむ」。

クライアントの財政的未来をメキシコで守る

不安にさせるニュースが溢れ、オンラインで歪んだ表現や間違った解釈が広がる世の中で、クライアントの不安を払拭し、客観的に状況を見極められるように指導することは非常に重要です。メキシコ・シティーの4年間会員のErika Silva Velascoはその難しい仕事に取り組んでいます。

クライアントはどのようなことに不安を感じていますか?

数ヶ月前に、MDRT DayメキシコでジャーナリストのGabriela Warkentinの講演を聞き、彼女の言葉に共感を覚えました。「私たちの国は不確実性があふれていますが、新しい課題にどう立ち向かうかに挑戦できることは魅力的なチャンスです。安心・安全から抜け出して、この世界を作り直しましょう」と述べました。政治も経済も不安定なので、私のクライアントの最大の懸念は仕事を失うことです。今までとは違う取り組みを試せるというのは魅力的なチャンスです。何があってもクライアントのために一緒に戦い、目標を達成したいと願えるようになりました。

クライアントの不安はニュースやソーシャル・メディアからでしょうか?

残念ながらFacebookとTwitterの影響がとても大きくてさまざまなニュースが拡散します。政治的な意見、経済に関する観測、社会的な意見などが安易にばらまかれてしまいます。そうした情報の多くは誰かひとりの考えや、誰かひとりに起きた事象だったり、大げさになっていることもあります。社会にパニックが発生すると不安があおられます。

安心していただくために何をしていますか?

何年もの経験を経て、物事にはすべて因果関係があり、行動による必然だと考えるようになりました。自分ではどうにもならない外的な要因も当然ありますが、自分で管理できることに集中することで、自分を高みにあげることができると考えています。

例えばクライアントが雇用状態に不安があるとおっしゃるならば、お会いして、お話を聞き、不安が無くなるように努力します。ニード分析によりクライアントの目標を思い出してもらいます。そして目標達成の戦略を考えます。このツールを使って、現状を見直し、何をするべきかを考えていただくことで安心していただけます。

例を紹介していただけますか?

あるクライアントが2019年の初めに仕事を失いました。私に電話をしてきて、あれこれ心配になり、加入していた保険を解約したいとおっしゃいました。私は彼女とお会いして、数年前に話し合ったニーズ分析をやり直しました。その中の経費の内訳のところで、生活費のどの金額は固定費で、どこは節約できるかを特定しました。それをもとに新しい生活費の予算を組み、彼女は自信を取り戻しました。

クライアントが不安に感じるようなニュースやネット情報に遭遇した時に、どういう対応をするべきかMDRT会員にアドバイスをお願いします。

お客さまにきちんとアドバイスをするためには、アドバイザーとしてニュースを知っておく必要があります。クライアントが不安に感じている時は、お会いして、話を聞いて、共感することが大事です。さまざまな状況でもポジティブなアプローチをしている記事を見つけてシェアしたり、あなたが助けたクライアントの話をすることも安心に繋がると思います。

 

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