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お悔やみで大事なこと

Matt Pais

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ご家族の死を悼んでいる方に何を言うか、何を言うべきではないか

クライアントのMikeが電話をかけてきて、16歳の息子が亡くなったと言いました。息子さんは幹線道路での運転中にスピードを出しすぎて、車のハンドル操作を誤ってしまったのです。「あの子に保険をかけたからこんなことになったのだ」」とMikeは言い放ちました。

つまり、お前のせいで息子が死んだのだ、と言われたも同然でした。

Birkel, CSA, LACPは、「これは私にとって、とても辛く悲しい出来事でした」と、その電話について語りました。この件はBirkelが25年間に携わった合計442件の死亡保険金請求手続きの中で、初めてのものでした。「でも、私は電話を切るつもりはありませんでした。彼が嘆きのあまりそう言ったのが分かっていましたから。私は彼の話をとことん聞き、お悔やみを述べました」

しっかり話を聞く

Birkelはこの一件を新人アドバイザーに語ることはまずありません。保険金請求手続きの際に起きる、よくある事例だと思われたくないからです(これは一般的な例ではありません)。しかし、保険金請求手続きを初めて進めていくうちにようやく自分の役割の大きさが具体的に理解できたというアドバイザーには、この逸話は仕事に役立つはずです。Birkelは大変な状況の中、クライアントに下手に何かを言ったり、慰めようとしたりせずに、ただ話を聞いて、自分がクライアントの気持ちに寄り添っていることを示したのです。

こうした行動は、誰かを亡くしたばかりの方に接するときに非常に大事ですが、うっかり忘れてしまうことが多いと、David Kesslerは語りました。Kesslerは世界的に有名なグリーフ・カウンセラー(訳注:死別を経験した人を精神的に支えるカウンセラー)で、マザー・テレサと同様に広く称賛されています。

死に対する私の正直な気持ちを表すほうが、いかに私がクライアントを大事に思っているか分かっていただけます。
— Beth Hesson

Kesslerはさらに大事な人を亡くされた方は、衝撃と苦しみをあなたに理解してほしいのです。しかし、何らかの支援に携わる人は悲しみにくれている方を慰めようとして、逆のことをしてしまうと指摘します。

カナダを本拠地とする24年間MDRT会員のBeth Lachance Hesson, CLU, CFPは、その点をよく理解しています。約500件の死亡保険金請求に携わってきたHessonは、例えば肺がんで亡くなった方の遺族に「故人はタバコをよく吸われていたのですか」と尋ねる人が多いと言います。「それではまるで、亡くなったのは本人のせいだというように聞こえます。緊張のあまり、お悔やみの気持ちをどう伝えたらいいのかが分からないのです。そんなときは、ただ遺族の話を聞いてあげてください」とHessonは言います。

実際、Hessonは慰めるよりも自分の気持ちを正直に表すほうが大事で、涙を流してもいいのだとアドバイスしています。「『クライアントのために強くなって支えなければならない。弱みを見せては駄目』というアドバイザーもいます。しかし、死に対する自分の正直な気持ちを表すほうが、いかに私がクライアントを大事に思っているかが伝わります。実はご主人を亡くされた方が『私たちのことをこんなに気遣ってくれてありがとう。私はもう大丈夫ですよ』と言って、逆に私を慰めてくださったこともあります」と語りました。

痛みを吐き出してもらう

悲しみを抱え込ませてしまうか、吐き出してもらおうとするかで、遺族の気持ちは大きく変わります」と、コロラド州フォートコリンズにある「喪失と人生の転換のための支援センター」の所長Alan Wolfelt, Ph.D.は語りました。悲しみにくれている人が前に進むためには、いったん後ろを振り返らなければなりません。同情(第三者の立場でお悔やみを言う)と共感(その人の気持ちを理解しようと懸命に努める)の違いを理解するのは、アドバイザーの大切な仕事です。

「『あの年まで長生きされる人は少ないのだから、長生きしてくれたことに感謝しましょう』と遺族に言う人を見かけます。それは悲しみを無理やり無くそうとするだけで、相手の支えにはなりません。私は『その言葉は正しいが、役には立たない』という本を書いてみたいくらいです」とWolfeltは語りました。

さらに、「例えば、『ご主人とはどのように知り合われたのですか』とだけ言って、ただ相手の話を聞くほうがいいのです。あなたの気持ちが本物だと分かれば、相手は喜んで過去を振り返るでしょう。そして悲しみにくれながらも微笑を浮かべるはずです」とのアドバイスをくれました。

これは決して、前に進もうとするクライアントを褒めたり、励ましたりしてはいけないという意味ではありません。しかし「長生きしてもらって感謝しましょう」という言葉と、「ご主人はあなたをとても愛されていて、とても大事にしておられました。私はあるものをお預かりしています。気持ちの準備ができましたら、一緒に見ていきましょう」というHessonの言葉には、大きな違いがあります。

相手に合わせた手続きの方法を取る

さらに、アドバイザーにとってクライアントが受け取る保険金に対して気持ちの折り合いをなかなかつけられない場合があるのを理解するのは重要なことです。中には受け取りを躊躇したり、不幸に感じたりする方もいるとKesslerは言います。

「例えば、生活は苦しかったけれどリタイアしたらハワイ旅行をしようと言って、5,000ドルの旅行費用を貯めようとしていたご夫婦がいたとします。しかし、10万ドルの死亡保険金を前にした奥様が『二人でやりたかったことが全部できるけれど、肝心の主人がいないなんて』と悲しんでいるならば、アドバイザーはどう支援すればいいでしょうか。クライアントが保険金を有意義に使えるようにお手伝いするのがアドバイザーの重要な役目です。例えば、個人的な目的で使う、奨学金を出す、慈善団体に寄付する、などです。どんな場合でも、故人は遺族を悲しませるために保険金を遺した訳ではないことを遺族に理解していただくことが大切です」とKesslerは語りました。

死という辛い状況では忘れてしまいがちですが、要はあらゆる状況のクライアントに対応する際の基本原則に従って、対応することです。それはクライアントそれぞれに合った方法で対応するということです。目標や資産状況についての考えがクライアントごとに違うように、故人を偲ぶ方法もそれぞれ違うのです。

「故人を偲ぶ方法は人によってまったく違います。家族の間でも違います。例え父を亡くした兄弟でも、それぞれ父親との関係性は違ったはずです」とKesslerは語りました。

「死」という言葉

他にもクライアントを心から支えるために覚えておきたいことがあります。Birkelが何年もかけて理解し(お悔やみのためのセミナーが役に立ちました)、それでも実践するときには一大決心が必要だったものがあります。それは「死」という言葉を使うことです。

「初めて使ったときは、本当に緊張しました」と、Birkelは当時のことを振り返りました。「その前まではずっと、クライアントに対して『旅立たれた原因は何だったのですか』とか、お悔やみも『お会いできなくなってしまい残念です』と言っていました。しかし、それは逆に物事を長引かせるだけでした。私がそんな気持ちでいると、クライアントも何をしなければならないかを決めるのに時間がかかっていました。手続きは『配偶者が死亡されたとき……』と事務的に進めるほうが、クライアントは悲しみにくれる時間をより早く乗り越えられます」

それでも、多くの場合クライアントは面談に来てもなかなか口を開こうとはしません。Birkelは事前の電話(このとき、死亡診断書の発行後に保険金請求の書類に署名が必要だと説明します)をした後の最初の面談で、クライアントの心理状態を理解しようとします。

「まだお金の話をする気になりません」というクライアントもいます。また、収入について悩みがあり、どうすればいいかと早速相談する方もいます。Birkelはクライアントに無理な決断をさせず、あくまで相手の気持ちとペースに合わせます。保険金請求の手続きを終えた2年後に、新たな資金計画の相談に来た方もいました。Birkelからは、3ヶ月ごとにクライアントに連絡を入れています。

悲しみにくれるクライアントに言ってはならない3つのこと

今のほうがずっといい場所にいらっしゃいますよ。

— Hesson

『少なくとも、もう病に苦しんでいないのだから』のように、『少なくとも』で始まるどんな言葉も相手の痛みを和らげますが、その代わりに相手がよりいっそう傷つく可能性が高くなるでしょう。

— Kessler

神は耐えられる試練しか与えません。

— Wolfelt

先のことを考えて準備を怠らない

生前に死亡保険金について話すのは難しいですが、Hessonはご夫婦のどちらかが亡くなった場合に備えて、そうなった場合の状況を事前に両者に明確にしておくことが大事だと学びました。一例を挙げると、ご主人を亡くしたクライアントがHessonのオフィスを訪ねてきて「Beth、家は売らなくても大丈夫かしら」と聞きました。ご主人は全額ローンの返済を終えていて、その必要はなかったのですが、奥様はご存じなかったのです。

「ご契約をいただく方だけではなく、保険金を受け取る方にも必ず状況を説明するようにしています」とHessonは語りました。

これにより本人にも遺される人たちにも安心していただくことができます。あるクライアントは「主人は生前、今の保険では自分が死んだ後に私がやっていけないのではないかと、とても心配していました」とHessonに語りました。実際にはご契約いただいていた保険の価値は増加していたのですが、ご夫婦は見直ししていなかったために知らなかったのです。彼女が十分暮らせていることをご主人が生前に伝えていればよかったと思いました。

「十分な保険があることを私が説明すべきだったと反省しました。そして定期的な電話面談が、遺される方だけではなく先立たれる方にとっても大事だということを学びました」とHessonは語りました。

本当は振り返ってみないと、大事な瞬間はいつだったか分からないのです。
— David Kessler

Birkelは、愛する人を亡くされたすべてのクライアントに、悲しみを癒すことについて書かれた3冊の本を贈ります。クライアントに癒しをもたらすためだけではなく、自分がいかにクライアントを大事に思っているかを伝えたいからです。また、クリスマスの時期には、配偶者を亡くされた方にポインセチアを贈ります。配偶者がいない寂しさは、この時期に特に辛いからです。

Kesslerは当然のように、オフィスに必ずティッシュを2箱用意していますが、ただティッシュを渡すだけではありません。「ティッシュは手の届くところに用意しておくべきですが、決して押し付けてはいけません。ティッシュを押し付けられると『泣くのは止めろ』と言われている気がします。もし誰かが私の前で泣き出して『泣いてしまってごめんなさい』と言ったら、私は『謝らないでください。それは愛する人への涙ですから』と答えます」とKesslerは語りました。

例えどんなことがあっても、クライアントの人生にアドバイザーが大きな役割を果たしているのは明らかです。Hessonは5年前にリタイアする予定でしたが、クライアントが年を取るにつれて彼女をより必要としたため、仕事を続けることが大事だと考えています。また、Birkelはクライアントが亡くなったときや余命宣告されたときに、ご家族より先に自分が知る場合もあることに改めて驚かされます。そのため、どんな話をされても慌てないための気持ちの準備が必要だと思っています。急な出来事に備えていれば、冷静に行動できます。

現在レガシー・プランニングも行っているKesslerは、「私たちはいつ最期の時を迎えるか分かりません。私たちは、お楽しみは人生の大事な瞬間まで取っておこうと考えがちですが、本当は振り返ってみないと、大事な瞬間はいつだったか分からないのです」と語りました。

悲しみにくれるクライアントへの対応

  1. 誰かを亡くしたとき、どれほど大きな影響を受け、悲しみにくれる時間がどれくらい必要だったかを思い出す。そうすることで、悲しみにくれる時間がクライアントにとって大切なことが理解できる。
  2. 遺族であるクライアントが非常に大事に思っていた「記念日」を知っておく。例えば、ご夫妻の結婚記念日、亡くなった方の誕生日、その方が楽しみにしていた休暇の時期などです。その時期がきたら、大事なときを一人で過ごしているクライアントに連絡を取る気遣いを見せる。
  3. 突然の別れだった場合、残された方の悲しみや苦しみはより深くなり、癒されるまでにより多くの時間がかかる。
  4. 亡くなられた方のことをよく知らないのであれば、「あまりよく存じ上げなかったので、ご主人についてお話ししていただけませんか」と言う。
 

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