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人間関係の対立からクライアントを救う7つのステップ

Liz DeCarlo

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共通点をみつけ、プロセス全体を通して自分は中立的立場を維持する

夫の死後、未亡人となった妻と、夫の連れ子との間で遺産問題が勃発し、未亡人が夫の連れ子を訴えるケースがあります。また、長年一緒に歩んできたビジネス・パートナーが、袂を分かつ決心をすることもあります。何年も交流のない兄弟がいる場合もあるでしょう。身近な人間関係にお金が絡むと、常に引火する危険性をはらんでいます。とはいえ、激しい衝突を回避する方法はあります。感情がぶつかり合う最中でも、対立を解消する手段は見つかります。

Barbara A. Culver, CLU, CFP(オハイオ州、29年間MDRT会員)は、25年以上にわたり「貸借対照表に記載されないクライアントの声」に向き 合ってきました。事業の売却を巡るパートナーとの衝突。子どもへの資産分配で対立するご夫婦、親の遺品である年代物の振り子時計を巡って争う兄弟。これらの衝突の根底にあるのは価値観の違いです。

「あらかじめ質問を準備しておき、その回答から価値観を探るようにしています。回答からは価値観の違いだけではなく、共通項も必ず見つかります。意見の不一致ではなく、意見が一致する箇所を見つけ、そこから会話を進めるようにします。解決の新たな糸口が現れ、共に向かうべき目標が分かります」とCulverは言います。

意見の不一致ではなく、意見が 一致する箇所を見つけ、そこから会話を進めるようにします。新たな解決の糸口が現れ、共に向かうべき目標が分かります。

— Barbara Culver

このように、共通の利害を見つけることで、将来予見される問題を回避できる場合があります。イリノイ州で信託財産を専門に扱う弁護士David Allenは「信託財産訴訟では、血縁同士の骨肉の争いが起きますが、ドロ沼の裁判を望む人はいません。クライアントには常に『お金の使い道を前向きに計画し、健全な支出をすれば、金銭的問題とは無縁に、安心して暮らせます』とアドバイスする」と語ります。こうしたケースを抱えるアドバイ ザーからの相談を頻繁に受けるAllenは、人間関係の衝突に対処するための7つの方法を提言します。

1. 「関わりたくない」という気持ちを捨てて飛び込む。

多くのアドバイザーがこの手の話に消極的です。「対立に巻き込まれるのは御免だ」という気持ちは人間の本質です。けれども関わりを避けると信頼を失うとBrian Watson, CFP(フロリダ州、14年間MDRT会員)は指摘します。

クライアントが問題を抱えているのに「私は無関係だ」という態度を取ると、どんなに教養のあるクライアントであろうと、最悪の結果を生みます。クライアントは解決のためのアドバイスを必要としています。アドバイザーが及び腰だと「私の問題を手助けしてくれないなら、他へ行こう」と思うのも当然です。

「何度か同様のケースが続くと、自分の心の中の恐怖心に気が付くはずです。適切なアプローチを知れば、恐怖心が無くなり、何でも率直に話せるようになります」とWatsonは言います。

信託財産訴訟では、血縁同士の骨肉の争いが起きますが、ドロ沼の裁判を望む人はいません。

— David Allen

2. なるべく早い段階で会話の機会を持つ。

Watsonは、クライアントとのレビューで「前回のレビュー以降、何か変わったことはありましたか」と確認する作業を大切にしています。人生には節目があります。クライアントが遭遇しそうな問題は、あらかじめ予測できます。例えば、75歳のご夫婦なら、おそらく物忘れが始まり、経済的状況に関してお子様たちとまだ話をしていないと思われます。

親は金銭的事情、将来の医療問題、亡くなった後の財産の状況について、子どもと話をしたがりません。あるいはどのように話を切り出すべきかが分かりません。また、会社を辞めようと考えているシニア・パートナーは、ジュニア・パートナーと次のステップに関する話をしたがらないでしょう。

「アドバイザーは、先を見越して行動することが求められます。これらのニーズが具体化して避けられなくなる前に、クライアントから話を聞くチャンスを作ります。危機が起きてからでは最良の決定をすることができません。事故や健康問題が起きると、早まった決断を強いられてしまうからです」とCulverは指摘します。

当事者が直線的に並ぶ立ち位置を探し、そこから話を始めると、皆が同じスタート地点から同じ目標に向かっているという共通認識を持つことができます。

— Brian Watson

では、どのように話を切り出せばよいのでしょうか。Culverはサンプル・ケースを示しました。

「健康問題や事故、離婚などにより、ご家族が苦境に立たされることがあります。とはいえ、事前に予測することが可能な問題もあります。例えば、長生きして快適な人生を送りたいなら、ほとんどの方に長期介護保険や在宅医療保険が必要でしょう。それらは、自力で賄えるものではありません。人はいつかこの世を去りますが、例えどんな運命が待ち受けようとも、徹底的に、先見的に手を尽くしたという実感は、安心を与えてくれます。どのような準備をしたいか、どのような未来を思い描き、どのような未来を避けたい   

3. 当事者全員に関わってもらう

Culverはまず意思決定のできる人と会って、この話題を出します。次に、今後なんらかの役割を担いそうな人物に会話に加わってもらいます。そして、これまでの人生を振り返ってもらい、「難しい状況に遭遇した時に、最良の決断を下すことができた理由は何ですか」と尋ねます。ほとんどの場合「リソースと時間、そしてリサーチやエキスパートからのアドバイスです」という答えが返ってきます。

「裏を返せば、タイムリミットが迫り窮地に追い込まれてから会話を始めても、最良の判断は下せません」とCulverは指摘します。そして、過去のミーティングで話し合われた「子ども達の役割」にフォーカスします。子どもは通常、健康が衰えた両親の医療および財政面での代理人か、擁護者を務めることになります。

「お子様方は、将来意思決定や判断を迫られる立場になります。その時、最良の判断を下せるように、今から準備をしていただきたいのです。そのために必要な材料、つまり『時間』『リソース』『専門家のアドバイスを理解する知識』を授けましょう」とCulverはクライアントに促します。

また、クライアントの不安にも配慮します。「お子様方も喜んで同席されるでしょう。いざという時にご両親をがっかりさせたくないはずです。お子様方がベストを尽くせるように、話し合いに加わってもらってはいかがでしょう。発言できる機会があれば、不明点、心配、不安などを解消することができます。将来、お子様の助けが必要となる前に備えることが大切です」

4. 共通の土台を探す

Watsonは通常、最初に当事者全員と個別に面談し、一人ひとりがどのような希望を持っているのかを聞きます。そこから共通の土台を探ります。

「クライアントがご兄弟とビジネスを経営している場合、おふたりが直線的に並ぶ立ち位置を探します。そこから話を始めると、皆が同じスタート地点から同じ目標に向かっているという共通認識を持つことができます」とWatsonは強調します。

対立の調停と解決を手掛けるDiscussables Group社のTom Greenは、最初に当事者の疑念を払拭するようなメッセージを発信した方が良いと提案します。「これまで同じ様な状況を乗り越えたご家族のお手伝いをしてきました。公正で複数の選択肢を提供する解決手段は必ず存在します。人生を前向きに生きる方法はあります」と話し合いの前に関係者全員の心構えを整えることが重要だと断言します。

また、前向きな枠組み作りのためには「同じテーブルを囲んで座っているという意識を持っていただきたいのです。法廷のように原告と被告の関係ではなく、共に、誠意を持って解決を目指しましょう。私の仕事は、テーブルの上に真実を提示し、公正な解決とは何かを一緒に探すことです」というメッセージも有効だとGreenは言います。

5. アドバイザーとしての立場をわきまえ、中立に徹する。

中立の立場を貫くことは、ベテラン・アドバイザーにとっても困難だとGreenは指摘します。そこで最初に、自分のアドバイザーとしての役割を言明します。「私の役割は、質問を投げかけることによって事実を引き出し、当事者全員が納得できる合意に達するよう導くことです」次に、あなたには当事者全員の利益のために尽くす責任があることを強調します。「この結果は私にとって大変重要です。中立であるためにたゆまぬ努力をし、全員の利害を慎重に秤にかけます」と述べます。

人間味のあるアドバイスをするためには、当事者全員の尊厳を重視することが大切です。「当事者の怒り、悲しみ、喪失感、痛みを認めましょう。あなたは中立な立場で対応できるアドバイザーだということが証明されます」とGreenは強調します。

6. 感情的な議論を避ける。

話し合いが感情に流されそうになったら、当事者と焦点をもう一度確認します。Watsonはその場合の切り出し方を提案します。「今日の話し合いの目的は、a、b、cです。そのための情報共有なら、目的と合致しています。しかし、お二人のビジネス・パートナーによるセールス拡大が目的なら、話し合いは止めて、先にお二人の気持ちを確認し、同じ立場に立っているかどうかにフォーカスしましょう」と述べます。

Allenは、感情をエスカレートさせないことが大切だと言います。「私は現在ある訴訟を抱えていて、被信託人に指定された娘さんの代理人を務めています。亡くなった父親には後妻がいましたが、その後妻が、財産権を主張し、娘さんを相手取って訴訟を起こしました。娘さんは調停で、実家の相続権を主張したいと言いましたが、私は『事を荒立て過ぎてはいけません。金銭的な解決に終始すべきです』と娘さんを制止しました」

また、Greenも、事実を積み重ねることが対立を回避する手段となると主張します。事実には反論できません。実際に起きた損害、過ち、結末を伝え、当事者間で確認してもらいます。

7. 外部からサポートを依頼する

Culverは議論が白熱しそうだと予感したら、カウンセラーの同席を求めます。「私には、古傷や問題を抱えている人に対応できるスキルはありません。カウンセラーや異世代スペシャリストを招き、その部分の会話が上手く運ぶようにサポートしてもらいます。私たちアドバイザーは、得意分野で本来すべき仕事に集中することができます」と語りました。

共通点からの出発

人間関係の対立が予想される面談では、冒頭で当事者全員と合意すべき事項があるとGreenは言います。

  • 全員が公正な話し合いを望む。
  • この問題を何時(日/週/月)までに解決したい。
  • 子ども(家族/ビジネス)にとってベストな選択を望む。
  • 子ども(家族/ビジネス)にとってベストな選択を望む。
  • 過去を持ち出さない。
 

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