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リーダーは何でも知っていることを期待されています。しかし、リーダーであってもわからない事、判断のつかない事はあるものです。そんな時、リーダーとして自分の能力不足を感じ不安になることがあります。リーダーは不安を見せてはいけないと教わっているので、特に職場では不安定な精神状態になります。
しかし、不安にならない、知らないことのないリーダーがこの世に存在するでしょうか。人間である以上わからないこともありますし、想定外の事態が発生することもあります。良いこともあれば、悪いことも、醜いことも起こるのが人生です。
では、リーダーという立場で判断に迷ったり不安になったらどうするべきでしょうか。以下の5ステップをお試しください。
1. 不安や弱みを受け止める
多くのリーダーは不安を隠そうとします。一時的には隠すこともできるのですが、長く続くとどこかに悪影響が出て、最悪の場合は体調不良になります。一部のリーダーが大変なストレスを抱え、太り過ぎたり依存症になるのはなぜでしょうか。自分の気持ちを隠し続けると感覚がまひしてしまいます。
不思議なことに、不安や疑い、恐怖などの悪い感情を隠し、まひしてくると、楽しみ、平和、感謝などの良い感情もまひします。
2.今を生きる
将来に不安を抱いたり過去にこだわることをやめる。私たちが生きることができるのは現在だけなので、できることに注力し、どうにもならないことを思い煩うのをやめましょう。どんな状況にあっても未来は不確実で誰も知ることができません。こんなことが起こったらどうしようと、くよくよするのは空想でエクササイズをしているようなものです。
では今を生き、諸事情を受け止めるとどうなるでしょうか。不確実で不安定な時にこそ想像力、喜び、美しさが見つかるのです。不確実で不安の中を歩んでいる時の皆さんは本当の自分、真の自分なので、限りない可能性を秘めています。心の安らぎや平和は真実の中にあります。
3.自分を見失わない
人と比較しようとすると、判断を誤る傾向にあります。比較した人のようになれないからではなく、あなたはその人になることができないという現実があるからです。あなたがなれるのは、ベスト・バージョンのあなたです。本物の、真の、ベストなあなた自身になることができます。
他の人は事も無げに不確実な状況を乗り越えているのに、どうして自分はこんなに苦しんでいるのかと不安になることもあるでしょう。人と自分を比較するのではなく、視点を変えて客観的に分析してみましょう。本当に自分らしくいる時が、一番安らぐはずです。
4.感謝する習慣
感謝することは、今を生きる最善の方法です。感謝する習慣をつける練習を始めると、感謝するべきことや自分の周りにある好機が見えてきます。感謝する気持ちはとても不思議で、感謝することにフォーカスしていくと、もっともっと感謝するべきことが見えてきます。増えるのです。
そうすると精神的にも視野が広くなり、気持ちに余裕が生まれます。感謝するべきことにフォーカスすると、もっと多くの感謝するべきことが見えてきて、チャンスを見つけやすくなります。
逆もまたしかりです。悪いことや恐怖、心配な事ばかりを考えていると、どんどん深みにはまってしまいます。だからこそ意識的に、戦略的に自分のフォーカスを感謝とチャンスに向けることが大事です。
5.愛情をもって真摯に
不確実な時こそ自分はもちろん、他の人にも寛大、素直、優雅に接することが大事です。周りの人も不安に感じ、心が揺らいでいるからです。愛情をもって親切にすることを心掛けると、忍耐力があり優雅で共感のできる自分になることができます。自分がどう感じているかを正直に受け止め、ポジティブな気持ちもネガティブな気持ちも自分に戻ってくることを自覚してください。熟慮した結果に対して周りの人がどういう反応を示すかを尊重し、意識的に愛情と思いやりをもってその反応を受け止めてください。どうやって?自分が自分らしく過ごし、楽しめる活動に取り組むことです。自分に喜びをもたらすことが大事です。とんでもなく複雑だと思っていたことが、実はあっけないほど簡単なこともあります。
真実、クリエイティビティ、そして美は不安や不確実性から生まれることをお忘れなく。ご自分の意志で不確実性を受け止め、感謝しながら今を生き、自分自身を大事にすることで、大きな好機を見つけ出し、夢にも思っていなかったような未来を切り開いてください。
Maria Churchは組織カルチャー、 敏しょう性の追求、リーダーシップ開発を専門にする講師、コンサルタント、エグゼクティブ・コーチです。連絡先は www.drmariachurch.com.
この記事のオリジナルはこちらMDRT Blogに掲載されました。