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いい話を聞かせて

Bert Jacobs

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Life is Goodブランドの創設者のひとりとしてJacobsはポジティブなことに注目することで生き方が変わることを経験してきました。世の中には困難や課題が溢れていますし、ニュースではネガティブな話題ばかりが取り上げられます。Jacobsはこれまでに出会った思い出深い方々はすべて楽観的に問題に取り組んでいたと述べます。

様々な講演会で耳にする最も愚かなテーマのひとつは「ワークライフ・バランス」という概念です。全くナンセンスです。「ワークライフ・バランスを模索する」ということは、定義上「仕事と私生活は遭い入れない」という意味になります。馬鹿げていると思いませんか。私たちが目指すものは「ワークライフ・ハーモニー」です。最も重要なのは私(という人間の)生活です。従って私生活の価値と合致するような仕事を模索すべきです。

これからお話しすることは、私の業界、厳密に言えばアパレル業界についてです。皆さんの保険業界とはかなり事情が違うかもしれません。しかし、共通するテーマがたくさんあると思います。なぜだと思いますか。同じ人間だからです。

有難いことに、これは私ではありません。弟のJohnnyです。[視覚資料]生きるということは素晴らしいことですが、成長過程では困難もあります。ご心配なく。弟は今もどこかで私の悪口を言っています。二段ベッドの下にいるのがJohnny、上にいるのが私です。私たちは6人兄弟の5番目と6番目として生まれ、ボストンで育ちました。父は機械工場で働き、母は子育てをしました。私の実家の本棚に姉や兄の小さい頃のアルバムがぎっしりつまっているでしょう。しかし、私と弟の写真は3枚しかありません。これはそのうちの1枚です。理由は分かっています。両親は生活に困窮していました。カメラどころではありませんでした。

でも問題ありません。父よ、母よ、子どもたちはあなた方を許します。けれども、最近母に打ち明けたことがあります。「お母さん、カメラを失くしたことは許す。大したことじゃない。だけど、ベッドにシーツぐらいは敷くべきだよ」頭の良い母は、笑いながら言いました。「だって、最近は皆がオーガニック・シーツに高いお金を払っているでしょう。環境に良いから、と言う理由で」私が「そうだね」と相槌を打つと、母は「それなら、シーツなんか敷かないほうがもっと環境にいいに決まっているじゃない」と言いました。お母さん、あなたは賢い。

Johnnyと私が小学生だった頃、両親が自動車事故に遭い、瀕死の重傷を負いました。シートベルトを着用していた母は、数か所を骨折しましたが、それでも父よりは軽傷でした。父は、一命は取りとめたものの、生涯右手を動かすことができなくなりました。根っからのアウトドア人間であり、職人としての才能に恵まれていましたが、父の人生は180度変わりました。あの頃を振り返り、一言で言うなら、鬱状態です。これまで当たり前にできていたことができなくなりました。家族のために日曜大工をしてくれました。兄や姉を連れてハイキングや登山やスキューバ・ダイビングに出掛けていました。でも、そうしたことが何ひとつできなくなってしまったのです。その後、我が家では父の怒鳴り声や叫び声が絶えませんでした。一緒にいるのが苦痛でした。家庭は機能不全に陥っていました。

これは母のJoanです。[視覚資料]家庭がそんな状態だったにも関わらず、母は私にとって最初の「合理的楽観主義の象徴」でした。率先してパワフルな楽観主義をもたらしてくれました。この合理的楽観主義という言葉を注意深く使いたいと思います。世の中にある障害や困難を認めた上で、良い面や正しいことに注目して困難を乗り切る人を指します。母がまさにそうでした。学術的な定義で説明したわけではありません。自分の行動を解説することもありませんでした。けれど母の行動の多くはそれを実践する方法を教えてくれました。あの困難な暮らしの中で、私たちには感謝すべきもの、祝うべきものがたくさんありました。

この教えを徹底的に私たちに刷り込み、まるで魔法を使ったように思えたことは、夕食での「儀式」でした。母はいつも子どもたちを見渡して「今日あった良い話を教えて」と言いました。たとえ辛いことがあっても、そして時には父が怒鳴り声を上げていたとしても、すぐにその日学校で起きた面白いことや良いことに集中し、「良かったね」とお互いを讃えあいました。母の呼びかけは、魔法のように家族のエネルギーを変化させました。私たちは瞬時に家族として団結しました。穏やかに談笑し、情報交換し「事態はそれほど深刻ではない」と感じることができました。自分次第で困難に打ち勝つパワーを引き出せることを母は教えてくれました。

これはJohnnyと私が大学を卒業した当時の写真です。[視覚資料]もし、私たちがもう少し賢ければ母のアドバイスに従い最初からLife Is Goodを立ち上げたでしょう。しかし、私たちはそれほど賢くもなく飲み込みも悪かったのです。ただ「自分たちが作った作品を売って暮らしたい」ということだけは分かっていて、金銭的に可能なのがTシャツ作りでした。そこでデザインを考え、路上で売り始めました。信じられないかもしれませんが、Life Is Goodを立ち上げるまでの5年間、アメリカ東海岸一帯で路上販売、車上販売、大学の寮で訪問販売などを行いました。[視覚資料]この中古のワゴン車を買い、Enterprise号と名付けました。大胆にも「Tシャツを着た人間に出会ったことがない、という場所に行ってみよう」という夢を語り合っていました。ワゴン車に揺られ、5年間毎日車上で暮らしました。

なにか成功らしきものを収めたかと問われれば、ある意味ノーです。持続可能なビジネスを構築したわけではありませんから。しかし一方で、定職に就くことを避けていたので、その点では成功したと言えます。従って、私たちは夢を見続けていられるだけの数のTシャツを売っていました。しかし「夢は何か」と言われると、実はよく分かっていませんでした。確かに何かを探していました。おそらく、自分たちのブランドになるようなものを求めていました。Nikeに憧れました。スポーツブランドとして市場で確固たる地位を築いていました。富の象徴であり多くのファンを魅了するRalph Laurenも尊敬していました。けれどこれらのブランドは私たちにふさわしいシンボルやアイディアではありませんでした。「自分たちらしさ」を表現できる何かを探していました。

ブランドについて語るとき「氾濫するメディアのネガティブ情報」についても話し合いました。「良いこと」よりも「悪いこと」のお手本を示し、世間に刷り込むのです。ニュースは「正しくないこと」を盛んに報じますが、「正しいこと」は伝えません。そこで、自分たちのブランドは、「世の中の悪いこと」よりも「世の中の良いこと」を讃えるようなものにしたい、というイメージを持っていました。

世の中の真実をリサーチするために、たくさんの興味深い統計を研究しました。例えばこのデータが示すのは、貧困は世界的な問題である一方、過去と比較するとそれほど悪くない、という事実です。地球の年齢は45億歳ですから1800年はそれほど昔ではありません。1800年当時、世界の誰もが貧困でした。このグラフで示されています。[視覚資料]王侯貴族以外、全員が貧しかったのです。最近こんな質問を受けました。「貧困と言う場合、何を測定基準にしていますか」飢えという観点で考えたらどうでしょう。家族が食べ物に困窮し、持続可能な未来が見えなかったとしたらどうでしょう。それを私は「貧困」と定義します。しかし、世界の貧困率はあと5年以内に10%減少する見通しです。撲滅とは言えませんが、劇的な改善がありました。

「小児死亡率」は、6歳前に亡くなる子どもの割合を示します。1歳前に亡くなる「幼児死亡率」とは異なります。恐ろしい統計です。よくご覧ください。1800年では約45%です。[視覚資料]これは1800年に地球に生まれた子どもたちの状況です。現在はゼロ%とは言いませんが、4%以下です。劇的な改善です。従って、人類は着実に進歩しています。しかし、今までにこの良いニュースを耳にしたことがありますか。一度もありません。だから、この統計を見ると衝撃を受けるのです。

もうひとつ聞いたことのないニュースをお伝えしましょう。人種差別をご存知ですね。性差別についてもご存知でしょう。無知が引き起こす多くのニュースを耳にします。識字率が向上すると、人種差別や性差別など、無知が引き起こす差別は減少します。ご覧ください。[視覚資料]1800年当時、字が読める人はほとんどいませんでした。しかしもうすぐ地球上の90%の人が読み書きできるようになります。現時点で84%です。急速に増加しています。素晴らしい数字ではありませんか。正しい方向に歩んでいます。大きな衝撃です。

さて、この情報をどのように利用しますか。弟と私は、ボストンの人がアイディアを捻り出すときによくやる手を使いました。ビール・パーティです。友達を全員招き、これらのアイディアについての意見を聞きました。新しい考えを壁一面に貼りだしました。友人に壁に書いてもらいました。弟がスケッチをしました。“Life Is Good”というフレーズはまだ出ませんでしたが、ベレー帽とサングラスを着けたニコニコ顔の男性のキャラクターが出来上がりました。その下に“Draw”と書いてありました。そのキャラクターはアーティストだったからです。後に彼の名前は会社のシンボルJakeとなりました。最初のビール・パーティで“Draw”と書いた理由は、私たちアーティストは、意気消沈して落ち込んだり、苦しんだりするのを止めよう、と言いたかったのです。社会の中で交流して愉快に過ごし、讃えることが芸術家の仕事です。ビール・パーティにある女性がいました。Jakeを丸で囲み矢印を描きました。そして"This guy’s got life figured out(人生を謳歌する男)"と書き添えました。大量のレンガで殴られたような衝撃を受けました。「素晴らしい。Artists can smile(アーティストには微笑む力がある)よりももっと大きなメッセージだ」と感動しこのアイディアをもらいました。それをさらに煮つめてシンプルな1文にまとめました。Life Is Goodの誕生です。

2日後、路上販売に出ました。これはマサチューセッツ州Cambridgeの路上に立つJohnnyです。[視覚資料]当時はTシャツを売るために何でもやりました。私たちのポスターをご覧ください。人々に「買わないと気の毒だ」という罪悪感を与えてTシャツを売り、その日暮らしをしていました。しかし、その日は45分間で48枚のTシャツを完売しました。大した数字ではないと思うかもしれませんが、それ以前は48枚のTシャツを売るのに1週間以上かかることもざらでした。それが45分で完売です。シンプルな“Life Is Good”のおかげです。それだけではありません。様々な人が買ってくれたのです。巨大なハーレーに乗った男性、私立名門校の先生、紫と緑に髪を染めたパンクヘアのスケボー少年も買いに来ました。衝撃を受けました。この経験によって、短時間でお金を稼いだだけでなく、幅広いオーディエンスがいることを知りました。

さて、次は一体何すればいいのでしょう。全く分かりませんでした。でも、私たちに何か特別なものがあることは分かりました。そこでボストンの人がアイディアを捻り出す時によくやる手を使いました。ワゴン車Enterprise号に乗ってCape Codに行き海で泳ぎました。

「母なる自然と一体化しよう」と考えたのです。母なる海に入り、次のアイディアを授けてくれるのを待ちました。しばらく泳いだ後、アイディアを思い付きました。「店舗でTシャツを売ってもらおう」それまでは、路上で直接販売していました。今度はTシャツに込められた大きなメッセージを、店舗で売ってもらおうと思い付きました。そこであちこち歩いて、小売業者を探しました。最初の日は1件だけ置いてくれる店を見つけました。浜辺でビーチ・サンダル店を営むNancyという女性が24枚買ってくれました。10日ほど過ぎた頃、アパートの電話が鳴りました。Nancyでした。「ニュースよ。Life Is GoodのTシャツが24枚全部売れたの」私は「すごい。じゃもう少し送ります」と言いました。すると彼女が「頼むわ。ちょっと聞きたいことがあるんだけど。覚えている。うちの店は、アイスクリーム・ショップのお隣にあるの。夫と話していたの。あのキャラクターJakeに、アイスクリームを食べさせたらどうかしらって。だってアイスクリームを食べているときって本当に幸せでしょう」と言うのです。

すべては単純な思考から始まります。Nancyは「Jakeがアイスクリームを食べているデザインはあるのかしら」私は「ありませんが、これから作ります」と言い、急いでJakeにアイスクリームを食べさせることにしました。さてどうなったでしょう。そのTシャツをCape Codの店に送ると、Jakeの顔だけのTシャツよりもよく売れたのです。Nancyは義理の妹を紹介してくれました。彼女はVermontでマウンテンバイクの店とアウトドア用品の店を経営していました。電話をかけると彼女は「Nancyから聞いたのだけど、彼女の店ではLife Is Goodが看板商品なのですって。うちも少し仕入れたいのだけど、Jakeがマウンテンバイクに乗っているデザインは作れるかしら」と言いました。少し知恵がついた私は「ありませんが、前払いしていただければ準備します」と答えました。彼女は料金を前払いしました。突如としてJakeはマウンテンバイクに跨りました。

私たちの商売は実にシンプルでした。私たちの足元で成長を始めました。歩き回って「人生で大好きなものや讃えたいことは何?」と質問してまわりました。音楽、ガーデニング、絵画。健康的なライフ・スタイルなら、どんなものでも讃えることができます。私たちのビジネスは急成長し始めました。Life Is Goodがスタートして5年目に、300万ドル規模のビジネスに成長しました。かなり成功したと思いました。つまずきながらも、自社倉庫が持てるようになり自宅から商品を発送するのをやめ、倉庫から発送できるようになり、正しい方向に進んでいきました。

すると、驚くべきことが起きました。つらい体験をした人から手紙が届くようになりました。私たちのTシャツを買ってくれたお客様でした。これから手紙をご紹介します。差出人はこのふたりの素晴らしい少年の片方です。[視覚資料]

BertとJohnへ、

初めまして。私はAlexと言います。僕には双子の弟のNickがいます。10歳です。僕たちは特別な試練を持って生まれました。でも、一緒に生きています。僕たちは未熟児で、生まれた時の体重は400gしかありませんでした。だから、たくさん成長しなければならなかったのです。僕は生まれたときに片足を失くしました。Nickは目が見えません。僕たちは、自分たちが大好きだと思うことをしているJakeのTシャツを全部買いました。でも、もしも僕たちが「一番大切なものは何か」「一番幸せで笑顔になれることは何か」と聞かれたら、ただふたりが一緒にいることだと答えます。Nickは僕よりもずっと大変なのに、いつも僕を笑わせ、嫌な気分を忘れさせてくれます。この感情をどう表現していいのか分かりません。「弟が大好き」という言葉以外見つかりません。あなたにも弟さんがいてよかったですね。[弟さんは、僕の弟のことを知りませんけれども]どうか一緒に楽しいことをしてください。

親愛なる友人 AlexとNickより

すごい。実を言うと私はこの手紙を何年もポケットに入れて持ち歩いています。本当に多くの皆さんの前で披露し、彼らのストーリーをシェアしてきました。ふたりは賢く勇敢なだけではありません。パワフルな楽観主義者です。目の前に困難が突き付けられても、それに目を奪われはしませんでした。良いことに注目しました。満面の笑みをご覧ください。[視覚資料]私たちに素晴らしい贈り物をくれました。「しなくちゃ」という表現を慎むべきだと思わせてくれたことです。「チャンスだ」と言う表現に変えるべきです。私たちは、洗濯物をするチャンスがあります。でも認めましょう。2018年の今日、洗濯物をする必要さえなくなりました。機械がやってくれます。不満を楽観視すべきです。食料品店に出掛けて、買い物をするチャンスがあります。実際にラベルを目で確認することができて、自分の足で歩いて食料品店に入り、世界中から集められた食品を目にすることができたら、一体なんの不満があるのでしょうか。この子たちは「自分たちにはたくさんのことをするチャンスがある」と手紙に綴っています、しなくちゃならない義務はひとつもない。だから、不平は言いません。感謝する心は強大なパワーです。

他にも手紙をいただきました。この少女はLindsey Begganです。[視覚資料]末期の骨肉腫と診断された11歳の少女です。新聞社のインタビューで自分の予後を知っていますかと質問され「お医者さんは1年も生きられないと言っています」と答えました。記者は尋ねました。「Life Is Goodと書いてある帽子を被っているのは何故ですか」Lindseyは「病気になる前は生きるのが当たり前と思っていたけれど、今は毎日を大切に生きているということを確認したい」と答えました。すごい。強大なパワーだと思いませんか。彼女は、勇気が強大なパワーを発揮することを教えてくれました。子どもたちは信じられないパワーを見せてくれます。自分ではどうにもならないことをストレスだと感じたり、悩んだりすることに何の価値もありません。

そこで私たちのTシャツは勇気を説いています。愉快で健全な方法で勇気を広めようとしています。励ましたいからです。手紙をくれた人たちはLife Is Goodのブランド価値創造を手伝ってくれました。

そこで皆さんにお返ししようと決めました。おそらくこの会場にいる方の誰もが思い付くことでしょう。たったひとつの合理的な方法です。宣伝予算を廃止し、各地でパンプキン・フェスティバルを開催しました。理に適っているでしょう。(笑)この祭りで資金が集まり、生命を脅かす難病と闘う子どもを持つ家族への意識が高まりました。

これが第1回パンプキン・フェスティバルの様子です。[視覚資料]決して大きなお祭りではなく、失敗だらけでした。かぼちゃが足りなくなりました。かぼちゃのアイスクリームも品切れになりました。思い付く限りの色々なものが足りなくなりました。しかし、開催地はMaine州だったので来てくれた方が軽トラックで自宅に戻りかぼちゃを持ってきてくれたのです。そしてさらにたくさんのパンプキン・パイとアイスクリームを買ってくれました。初回のお祭りで$80,000が集まりました。私たちはたった資本金300万ドルの会社ですが、集まったお金は残らず心から金銭的支援を必要としている家族に届けました。私たちはこのイベントの開催に夢中になりました。

パンプキン・フェスティバルを毎年開催しました。あのワゴン車に揺られながら、バケツリスト(訳注: 死ぬ前にやっておきたいことを書き出したリスト)を作りました。そのうちのひとつが「世界記録を更新する」でした。学年トップの秀才でもなく、世界的アスリートでもないのに、世界記録を作ろうと思ったら、なにかバカバカしいことをしなければなりません。これが私たちの記録です。「中味をくり抜き、顔の形の穴を開けてランタンにしたかぼちゃを1ヵ所に同時に並べられた数が世界最多」という記録です。写真をお見せしましょう。数が分かりますか?[視覚資料]1ヶ所で同時に50万個のランタンが点灯しています。世界記録を更新しました。でも率直に言って、一体誰が世界記録を気にするでしょう。一番重要なのは50万ドルが集まったことです。全額を病気の子どもに届けました。全米最古の公立公園に50万人を超える参加者が集まりました。私たちにとってボランティアにとって忘れられない夜になりました。そしてますますこのイベントにのめり込んで行きました。

子どもたちを助けようと片手間に始めたことでしたが、今やLife Is Good Kids Foundationとして正式にビジネスに統合されました。Tシャツ販売、特別イベントの開催、関連グッズの売り上げなど、どんなものであれ営業利益の10%は貧困、暴力、難病に苦しむ子どもたちに届けられます。10%を必ず子どもたちに届けるというアイディアを素晴らしいと思っています。「クリスマスや年末だけじゃない。僕たちが1年中Tシャツを作る度に、子どもたちが助かる。僕たちは特別なことをしている。ただのアパレル会社じゃない。自分たちのビジネスには意味がある」ということを自分たち流のやり方で示しています。人と人との感情的な結びつきに栄養を与えます。

ところで我が社の従業員の反応はどうでしょう。毎年実施しているアンケートで、「一番大切なものは」という問いに対し、「Kids Foundation」という答えが多く聞かれます。Tシャツをたくさん売れば、あるいは素晴らしいグラフィックをデザインすれば、あるいはHRやITの管理部門で良い仕事をすれば、仕事に弾みが付きます。週末だからといって、どこかでボランティアをしなければならないという焦燥感は無用です。この会社で働くことは、意義のある活動に直結します。私たちがスタッフのためにしてきたことの中で最も刺激的なことだと思います。たくさん面白いことをやってきました。これは四半期毎の会議の席上です。[視覚資料]笑いが絶えません。たいてい自腹です。また、会社の業務内容について、トップレベルの情報をスタッフとシェアします。でも一番大切なことは、子どもたちの支援です。

これがパンプキン・フェスティバルの「その後」です。今はLife Is Good Music Festivalになりました。[視覚資料]毎回100万ドル以上の寄付を集めます。この時のゲストはMichael Frantiでした。毎回有名アーティストを招きます。参加者は全員、素晴らしい音楽を楽しみにしてやって来ます。昔やったビア・バーティのように、冷えたビールを期待してやって来ます。産地直送の新鮮食材も楽しみのひとつです。しかし、何よりも楽しみなのは同じ志を持つ仲間と集う一体感です。人間同士の集いです。ご覧頂いているのは、30,000人を超える合理的楽観主義者の集まりです。パーティを楽しみ、本当に助けが必要な人を支えるのです。[視覚資料]この子がどこを見ているのか分かりませんが、心が揺さぶられたに違いありません。

さて、私たちのビジネスはどうなったでしょう。カボチャ畑でどうにもなりません。経営コンサルタントは私たちがビジネス収益を食い尽くしていると警告します。もっとTシャツを売らなければならないのに、子どもに気を取られ過ぎている、などなど。私たちは今も「自分たちらしい」と思えること、皆人類の仲間なんだと思えることにフォーカスしています。私たちのビジネスは顧客が築き上げてくれました。本当です。

オペレーション上のミスは相変わらずです。でも、お客様は許してくださいます。なぜなら、私たちが誠実で本物だからです。デジタル社会では「やります」と言ったのにやらないと、皆が寄ってたかってビジネスを引き裂こうとするでしょう。でも、「やります」と言って実際に行動し、最後まで責任を持てば、完璧でなくてもよいのです。私たちはルックスが完璧という訳ではありません。呑み込みが早いわけでもありません。最強でもありません。世界一のビジネスを構築している訳でもありません。私たちのお客様がビジネスを作ってくれました。日々成長できるのは、お客様から信頼されているからです。それが絆です。ひとりで健全なビジネスを構築することはできません。お客様と一緒に築き上げなければなりません。あなたも物語の共同著者です。あなたもストーリーに関わっています。昔は、マーケティング責任者としての手腕があれば、ビジネスをひとりで構築することが可能でした。しかしそんな時代は終わりました。ドアの中に顧客を招き入れなければなりません。怖いと感じるかも知れません。でも楽しいです。これはRichard Bransonと一緒に写っている私です。[視覚資料]今日の講演とは全く関係ありません。彼と知り合いだということを自慢したかっただけです。

ところで、これは私たちの本です。[視覚資料]皆、いずれ本を書きます。私たちも「ビジネス書を書いてほしい」と依頼されましたが何年も断り続けてきました。ガレージやトラックから裸一貫で商売を始めた人たちと同じように、自分たちのストーリーがそれほど特別だとは思っていませんでした。実際、特別ではなかったのかもしれません。しかし、National Geographicは目の付け所が違いました。「ビジネス書を書いてはいけません。自己啓発書を書くことをお奨めします」と言われました。私たちはこのアイディアが気に入りました。なぜなら私たちのビジネスは「心の健康」に関することであり、今日の講演のテーマでもあります。保険業界については、皆さんのほうがお詳しいと思いますので、資産管理や投資について話すつもりはありません。実際、あまり知識がありません。「2+2」もできません。でも、今日は少し心の健康について話したいと思います。自分を大切にすべきです。他の人の心配をする前に、自分のことを心配してください。それがこの本の内容です。この本は、私たちを導いてくれた人たちについて書いてあります。各章で、ひとつの価値を取り上げ、私たちに手紙をくれてその価値の重要性を教えてくれた人について語っています。

全部で12個の価値を取り上げています。このシンプルなグラフィックで示されているのは、楽観主義を受け入れると、なぜこれらのシンプルで時代を超えた価値観を持てるようになるか、ということです。[視覚資料]これらの価値は私たちが生まれるずっと前から存在していました。数千年前から存在しています。これからも子ども、孫、玄孫の世代へと受け継がれていく価値です。マスコミから流れてくることはすべて「流行」です。様々な流行を紹介し乗り遅れてはならないとけしかけます。しかし、私たちのブランドは流行ではありません。人間と古き良き価値です。シンプルで時代を超えた家族重視の価値です。それがこの本の内容です。実にシンプルで面白い話が詰まっています。けれども「幸せの鍵は、身の回りにある」ということを伝えています。充実した人生を過ごすための鍵は、身近にあるのです。難しい理屈ではありません。実に簡単です。目を見開いて意識すればよいのです。

本を書いたとき発売記念イベント・ツアーに出掛けました。Barnes & Nobleでサイン会が開かれ、一緒に活動している多くの慈善団体を支援しました。とても楽しかったです。しかしこのツアーで一番心に残り、楽しい思い出となったのは手紙をくれた子どもたちを訪ねたことです。さて、何が起きたと思いますか。彼らはもう子どもではありませんでした。

このふたりが分かりますか。[視覚資料]ひとりは、まだ片足です。もうひとりは、ほぼ全盲です。でもご覧ください。素晴らしい笑顔で暮らしています。驚くべき双子です。素晴らしい若者です。逆境にもめげず、充実した毎日を過ごしています。相変わらず幸せで、人気者で面白くて、人生に挑んでいます。しかもそれを楽しんでいます。私たちは彼らのために何も特別なことはしませんでした。数十万ドルの寄付をしたわけでもありません。ピクニック・テーブルに座って、ランチを食べました。可笑しくて笑い転げました。近況を報告し、身の上を語りました。彼らの存在がいかにひらめきをくれたかを伝えました。ふたりはとても喜んでくれました。私たちは魅了されました。これからも連絡を取り合います。

さて、これが誰だかわかりますか。[視覚資料] Lindsey Begganです。医者から余命1年以内と宣告されたあの少女です。San Francisco在住で28歳になりました。賢い女性です。ガンを克服する仕事に取り組んでいます。恐ろしい病気が再発していないことを確かめるために毎年定期検診を受けていますが、今はガンが消えました。彼女の人生に何が起きたかを私がご説明するより、この短編動画で彼女から直接お聞き下さい。[ビデオ]

この世界で起きる全ての出来事に答えられるわけではありませんし、そのために今日招かれたわけではありません。私たちのストーリーをシェアしたくて来ました。私たちは毎日学んでいます。皆さんにも色々な出来事が起きます。だから私たちが決してしないことは「他人をジャッジすること」です。その人にどんな過去があって、今どんな問題を抱えているかを他人は知りません。ですから、同僚をジャッジするのは止めましょう。クライアントをジャッジするのは止めましょう。家族だってそうです。皆何かと闘っているのです。そうだと思いませんか。朝起きたら出来ることに注目しましょう。その力が発達するにつれて、私たちの限られたリソースをそこに集中させることができます。それこそ私たちが良い方に向かって成長できた秘訣です。ビジネスが成長した理由です。企業は世界に良い影響力をもたらす力があります。でも、会社を動かしているのは個人です。あなたも私も毎日働いています。悩みを抱え、起き上がり、自分の務めを果たします。人生の良いことに注目しながら。

私の話は忘れて頂いても構いません。でも、どうか私の母の言葉を忘れないでください。面談を始める前に「今日起きた良い話を教えてください」と言ってみてください。Lindseyの言葉を思い出してください。「毎日を大切に生きている」と口にしてみましょう。「毎日が感謝に変わります」と言っていたあの子どもたちのことを忘れないでください。そうすれば「しなくちゃ」とは言わなくなります。この大会に来るのは義務ではなく、チャンスにかわります。

Jacobs

Bert Jacobs は Life is Good の共同設立者でありCEO。1994年に設立した会社は楽観的な考えやインスピレーション溢れるアートで人気を集め、地域社会の応援を得て非営利活動を展開しています。当初より、苦しい状況にあっても負けない大人や子どもの話にインスパイア―されてきました。Life is Goodは毎年純利益の少なくとも10%をLife is Good Kids Foundationに寄付してきました。その資金は貧困、暴力、病気などで苦しむ12万人もの子どもちのために役立てられています。

 

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