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お客様第一主義による信頼構築

Stephen Kagawa, FSS, LUTCF

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居住地や言語に関わらず、クライアントに信頼されていることが重要です。コンスタントに質の高い紹介を獲得し、大型案件につなげ、毎年Top of the Table資格を得ている自身のテクニックを紹介します。面談の際のコツ、信頼関係を築き、包括的な解決策の導入までのプロセスを紹介します。熟慮した質問をすることにより、クライアントの価値観を把握し、ニード分析からアドバイスへと導くプロセスです。 アドバイザーにとってもクライアントのために尽力することが楽しみになる、シンプルで効果的なシステムを構築できます。

アロハ! 選ばれし皆さま、おめでとうございます!

自分の持てるものを惜しみなくシェアしようとしている、そして仲間から学ぼうとしている最高のメンバーの皆さん。私は皆さんのような素晴らしい方々とこの場で時間を共有できて、とても嬉しいです。しかも、自分の経験をシェアできるという恵まれた機会を与えていただいて、とても光栄です。今日、秘訣をお話しするために私が選ばれた理由は、私が計画、実行していることがとてもわかりやすいからだと思います。何せ、ハワイのカネオヘという小さな町で生まれて育った私にでもできるのですから(笑)。

夢のような島

ここで少し想像してみましょう。あなたに常に紹介が舞い込んでくる状況を思い起こしてください。その方々はあなたに会いたくてたまりません。あなたもそうです。紹介していただいた見込客は理想的な方ばかりで、しかも友人としても楽しく付き合っていけそうです。電話が鳴り、アシスタントがあなたのスケジュールに面談の予定を入れようとしています。空いている時間を探すのが大変そうです。実際、あなたの予定は自分自身を高めるため、そして一緒に過ごすのが楽しい大事な人々との有意義な計画でほぼ埋まっています。オフィス内を歩いていると、あなたに会いに来たクライアント達が微笑みかけてきます。そして彼らは面談が終わると、送り返す書類、健康診断、次回の面談の予定を確認し、にこやかに挨拶して満足げに去っていきます。何という理想的な人生でしょうか。

夢のような島へようこそ。私が案内役のStephen Kagawaです。

はい、もう目を覚ましてください。ロサンゼルスへ戻りましょう(笑)。

この時間に、気持ちよくビジネスできるクライアントを途切れることなく紹介していただけるという素晴らしい世界を皆さんが目指せるよう、お手伝いできればと思っています。そういう世界は本当に存在していますし、私はそこへの地図も持っています。その地図には、いくつもの指南も掲載されています。それは私が長年の間、さまざまな方から教えていただいたことが基になっています。

とてもありがたく、幸運なことです。そして、教えてくださった方の多くはMDRT会員、あるいはMDRTを通じて知り合った方々です。もちろん、それらの指南は私の個人的な経験にも基づいています。言わば、誤った判断、ひどい間違い、悪い結果といった、私がこれまでの人生で悪戦苦闘してきたことの副産物です。そのすべては、貴重な勝利の瞬間に向かって不屈の努力で前へ進む旅のプロセスを、如実に表しています。

指南は数々の見識や知恵が編み込まれた、極めて有効なものです。複雑に見えても、考え方自体はとても易しいです。しかし、あらかじめ警告しておきますが、身につけるのは決して簡単ではないかもしれません。なぜなら、すでにご自分の方法で上手くいっておられるからです。とはいえ、皆さんがさらなる飛躍を遂げるために、私の経験から役立つアイディアを見つけていただけると幸いです。

私のビジネスについて

私は日系四世のアメリカ人で、このKagawaファミリーのビジネスでは三代目です。初代は祖父のLTです。祖父がハワイで保険代理店を設立したのは、1933年のことです。このビジネスの基本は公平な機会と権利でした。それゆえ、祖父はバンク・オブ・アメリカと現在ではトランスアメリカとして知られる企業の設立者であるA.P.ジアニーニに掛け合い、当時の人種差別的な保険引受慣習をなくすよう説得したのです。

私は父の代にこの会社でキャリアを踏み出したとき、祖父LTが作り上げたビジネスはかなり大きなものだと知りました。1992年、私は新たな会社を設立しました。この会社は現在、個人とご家族、または企業がアジアとアメリカを結ぶ国際的な舞台で活躍するための金融面での助言や支援を専門に行っています。

本拠地のアメリカにおいては、アジアから初めてアメリカに移住される方々が新しい故郷で金融面での支障がないよう支援します。具体的には、アメリカとアジアの両方で、銀行、保険、投資、税金、法律の専門アドバイザー達に依頼して、彼らをつなげます。私達の仕事は、こうした専門家の方々のそれぞれの素晴らしい才能を尊重して、目的を果たすための協力関係を作り上げることです。この多種多様な専門アドバイザー達の意欲的な協力関係が生みだせるのは、複数の国が関わる現実の中で金融面での複雑な懸念事項を抱える個人や組織への包括的なウェルス・マネジメント・プランニングの提供です。

現在の弊社は第一世代のアメリカ人となる方々がアジアからアメリカに円滑に移住するための支援を行うことに力を入れていますが、私達が専門にしているこの業務は当初はアメリカと日本の間で行われていました。弊社は日本の法律や税制の下でアメリカの保険商品の販売を許可された日本で唯一の企業であり、実際1955年から2007年まで日本でビジネスをしていました。

この間の日本での業務で学んだことから、現在の弊社のビジネスモデルと成果が生まれました。今日、私達は国際的なウェルス・マネジメントの世界で誠実な価値観に基づく最高のサービスを提供するために、アジアの他の地域へもビジネスを拡大しています。この旅に加わってくださった多くのアドバイザーのおかげで、このモデルは上手くいっています。弊社のクライアントの多くは富裕層で、億万長者であるこの地域の超富裕層もかなりの割合を占めています。これまでお預かりした生命保険契約の最高額は死亡保険金が2億6600万ドルのものでした。生命保険に携わっている方は、いかに大きな契約をお預かりしたかわかっていただけると思います。とはいえ、弊社が力を入れているのはこれよりずっと小規模の契約です。

専門アドバイザーの方々との協力関係における弊社の主な役割は、彼らのまとめ役になることと、クライアントとの相談プロセスを主導することです。各案件で最も重要なのはこの相談プロセスと、そこで明確になるさまざまな課題です。皆さんにぜひ知っておいていただきたいのは、ビジネスの相手が国際的な企業であろうと、平均的な資産を保有している個人であろうと、有名な億万長者であろうと、相談プロセスにおける私の基本的なビジネスの原則は同じだということです。その原則を皆さんとシェアしたいと思います。

準備段階は重要。「最高のオープニングは最高のクロージングになる」

それではその原則について、皆さんが取り入れやすい形で説明します。私は「最高のオープニングは最高のクロージングになる」と思っています。そして最高のオープニングは、先方が思わず契約したくなるようなお膳立てをすることから始まります。そうすることによって、皆さんは他のアドバイザーの一歩先を行くことができ、見込客に商品を「売りつけようとする」日々から解放されます。

皆さんもご存じのとおり、見込客は多くのアドバイザーからいつも何かを売りつけられようとしています。しかし、「私は何かを売りつけられたいのです。何かを売ってください」という人は果たしているのでしょうか。

皆さんは見込客との最初の面談が終わるまでに、「この人のアドバイスが欲しい」と相手に思ってもらいたいですか。もちろんそのはずです。私もそう願っています。アドバイザーなら誰でも、見込客から契約をお預かりして、その後も長期的に実りあるビジネスにつなげていきたいと思っています。さらに、見込客に自身のビジネス手法に従ってもらい、そうする意味も理解してもらいたいと思っているはずです。

一言断っておくと、私はセールスマンとしての手法を軽視しているわけでは決してありません。セールスマンの手法は極めて重要で、先方にどんな言葉を使うかは一番大切なことだと言っても過言ではありません。オハイオ州を本拠地としていた伝説の生命保険アドバイザーの故John Savageは、「言葉はセールスマンだ。正しいタイミングで正しい理由で発せられた正しい言葉は、最高のセールスマンだ」と言いました。正しい言葉を選ぶということは、皆さんと見込客の関係を正しく位置づけるための重要な準備です。それが自分自身を相手に印象づけて、ビジネスを上手く運ぶための第一歩です。

まず、いきなり商品やオプションを売りつけたり、会社の宣伝をしてはいけません。また、非常によくあることですが、自分自身を相手に売り込もうとするのも避けてください。それは正しいタイミングで発せられる正しい言葉ではありません。まずは見込客を話の中心にしなければなりません。彼らには守らなければならない人々がいて、目標や願望を達成できる可能性が高い金融戦略の策定や実行に踏み込めないでいます。私達はその個人的な壁を破るお手伝いをしなければならないのです。そのため、私は見込客から投資やリタイアメント・プランを含めたポートフォリオをただ渡されても、すぐに中身を見ずにこう言います。「お客様が自身について、そしてお客様にとって何が大切なのかをまずお話ししていただかなければ、私には最善の策についてアドバイスする権利はないと思っています。また、ご相談いただく前に、私のビジネスにおける理念に基づいた手法と、私が金融プランニングの基礎と考えている事項について理解および同意していただくことが、重要かつ懸命なご判断だと思います。私とビジネスを始める前に私のビジネスの内容や手法を確認していただき、それがお客様にとって納得がいくものであるか検討していただきたいのです。これはどんな金融アドバイザーとビジネスされるときも大事なことです」と伝えます。

私は見込客と信頼関係を築きたいのです。しかも、目的を持って計画的に。そうした関係作りはオープニングから始まっています。信頼関係を築くには、自身がサービスを提供しようとしている相手と、その人にとって大事なものを中心にして話を進めなければなりません。元MDRT会長のAdelia Chungも、講演や著作の中で「自分を中心にしてはならない」と指摘しています。

私は面談の最初から信頼関係を築こうとします。そのため、まず「わざわざ時間をとって私に会いに来てくださるほど重要なことは何でしょうか」と尋ねます。その答えが何であれ、私は相手の話の要点を繰り返し「承知しました。あなたにご満足いただけるよう対処したいと思います。しかし、ご相談いただく前に、私のビジネスにおける理念に基づいた手法と、私が金融プランニングの基礎と考えている事項について理解および同意していただくことが、重要かつ懸命なご判断だと思います。私とビジネスを始める前に私のビジネスの内容や手法を確認していただき、それがお客様にとって納得がいくものであるか検討していただきたいのです。これはどんな金融アドバイザーとビジネスされるときも大事なことです」とつけ加えます。この発言について、気づかれたことはありませんか。そうです、先ほどお話しした、いきなり書類を渡してくる見込客の事例と同じセリフです。私はどの見込客にも私のビジネス手法を理解してもらいたいので、早い段階から自身の手法について話すのです。

私の手法に関する見込客へのこうした話は、効果的な準備段階になります。この話をすることは、見込客が面談に来られた意図を理解するために私がする質問や、見込客の現行プランよりも目標達成により適したプランを作成するために必要な情報収集につながります。そして、彼らに私が勧める案を喜んで受け入れてもらおうと努力します。なぜなら、最終的な判断は見込客がされるものだからです。私の案を採用してくれた瞬間、彼らは見込客からクライアントになり、私は彼らのアドバイザーになります。そしてWin-Winの関係になります。その希望に満ちた関係は、今お話ししたような最初の段階から始まっています。つまり、最高のオープニングはまさに最高のクロージングになります。

クライアントとの信頼関係と私の金融プランニング・ビジネス

面談のオープニングの後は、私が「金融プランニングの基本理念」と呼んでいる内容に移ります。ここで私は金融プランニングについての自身の理念の概要と、ご依頼いただくとどんなことが期待できるかを説明します。私はこれを「ファネル(漏斗)」と呼んでいます。これは見込客を絞り込むためのセールストーク(セールスファネル)とは違います。私の「ファネル」は目的を持って作られたシンプルな内容で、見込客が私とのこれからの関係に備えられるようにするためのものです。この説明は見込客との信頼関係を築く第一歩にもなりますし、今後ビジネスをするクライアントとして自分と考え方が似ているかどうかを確認するためでもあります。

クライアントに決してなりそうもない見込客に時間を費やすアドバイザーなどいません。しかし、対応に多くの時間をかけたにも関わらず、結局クライアントになっていただけなかった経験は多いのではないでしょうか。

私は見込客に早い段階で私のビジネスや手法について知ってもらい、それに賛同できるかを決めてもらう機会を設けています。説明を聞いて私とは合わないと判断された見込客は、そこで断っていただいて構いません。見込客にとっても私にとっても時間の節約になりますし、とりわけ私は自分の貴重な時間を無駄にしたくありません。私は見込客に対して「金融プランニングとの関わりは一生続く旅のようなものです。一度きりの簡単な取引ではありません。しかも、あなたとあなたの愛する人々の人生がかかっています。ご自分が何を望んでいるのかを明確にして、望む結果を手に入れるために現行のプランの変更を勧められたら、受け入れて実行するかどうかを決めるのはあなたです」と説明します。「金融プランニングの基本のファネル」は、この説明を理解してもらうのに役立ちます。

ファネルは販売、商品の紹介、解決策の提供ではありません。私の手法や、なぜ私が実行計画の作成が最善の策だと考えているかを説明しただけのものです。この説明後の見込客の反応を見ると、大抵の方がクライアントになりそうな可能性が高く、クライアントから収入を得るアドバイザーとしては至福の瞬間です。皆さんも同じだと思います。

私は一連のプロセスの中でこの説明を始めるにあたり、クライアントに次のように話します。「私に対して具体的な取引の依頼がなければ、まずは私の『金融プランニング理念』を説明させていただきたいと思います。私のビジネスと手法について理解していただきたいのです。私のビジネスの内容と手法、さらにはなぜそうしたビジネスをその手法で行っているか納得していただけたら、一緒に先に進めると思います。それでは次の図をご覧ください」。

そして次の「金融プランニングの基本ファネル」の図を見せます。

アメリカにおける金融プランニングの基本

(黄色いファネル内)定期保険、終身保険、貯蓄型保険、第二生存者保険、資産配分、株、債券、コモディティ投資、投資信託、

定額年金、変額年金、一時払即時開始年金(SPIA)、

個人退職積立勘定(IRA)、401(k)、繰延報酬、

執行役員賞与、スプリットダラー、

特別退職給付、ヘッジファンド、

取消不可能生命保険信託

¥いずれも形の違うお金 $ £

銀行取引     投資     保険     税金     法律

金融プランニングの4つの基本

  1. 収入を得る
  2. 富の蓄積
  3. 富の保存
  4. 富の移転

重要なポイント: クライアントが望む結果を達成するために、資産配置、資産再配置、資金の流れの管理で投資効率を向上させる。

説明はまず図の上方の半円のところから始めます(私がこの理念の図を「ファネル」と呼ぶのは、この半円の形が漏斗に似ているからです)。例えば、見込客のJillに対して、「金融の世界は文字どおり何千もの商品やサービスでできています。それらは多くの法制や税法、それらに対するさまざまな解釈の影響を受けます。例えば、個人退職積立勘定(IRA)、金融市場、株や債券、ヘッジファンド、株価指数連動型ユニバーサル生命保険などです。この世界は複雑で、わかり辛く、手強そうで、混乱させられそうです。しかし、心配には及びません。これを整理するのは私やスタッフの役目です。ただ知っておいていただきたいのは、これらはほぼどれも形の違うお金です。簡略化しすぎかもしれませんが、例えば火災保険は万が一あなたの家が燃えたときのために用意される現金です。自動車保険は事故が起きたときに車を買い替えるための現金です。繰延報酬は、収入を後で受け取るためのプランです。こうした商品やサービス、法制、課税については、あなたが何を希望されているかによって必要なものや該当するものを探さなければなりません。あなただけのために」

さらに続けます。「ここでの重要なポイントは、お金にはいくつも形があるということです。もし私があなたのことをよく知らないうちから具体的な商品、すでに作られたプラン、サービスを売りつけようとしたら、あなたはすぐに立ち去るべきです。真剣にそう勧めます。では、あなたにとってどの形のお金が最もふさわしいかを知るにはどうすれば良いでしょう。そのただ一つの方法は、あなたの将来の目標と、現在のあなたの状況にそれがどう関わっているかを理解し評価することです。私は少なくとも現段階では、あなたのそうした点についてまったく知りません。これからいろいろ教えてもらわなければならないのです」

次に、お金の形はすべて以下の5つの項目のどれかに属していることを示します。

  1. 銀行取引
  2. 投資
  3. 保険
  4. 税金
  5. 法律

私は図上部の漏斗に似ている部分を指しながら、こう続けます。「こうした無数の商品やサービスは、金融の世界のたった5つの基本項目に集約することができます。

『銀行取引』は預金を通じてあなたの日常生活における行動を支えるものです。また、車や家といったより大きな買い物をするときに利用するローンもここに含まれています。

『投資』はあなたのお金を増やすこと、または収入や資金の流れをもたらすことです。

『保険』はいわゆる金の卵とそれを産むガチョウです。ここでの金の卵は銀行口座、投資といった自身のためになる資産です。ガチョウは私達自身です。私達の収入は、自身が守らなければならない人々のための保険という金の卵になります。

さらに、最終的に全体の結果を向上させる、より節税効果のある『税金』の支払いや、生産性の向上につながる適切な体制作りについての『法律』のアドバイスが必要です」

次に図の「金融プランニングの4つの基本」へと進み、説明を続けます。「私達が一緒に取り組むのはこの項目です。ただし、実際に取り組むのは3つの項目だけです。私達はあなたの富の蓄積と保存、そしてその資産をあなたの望みどおりの相手、方法、時期に転移するためのプランや戦略を一緒に考えます。主導権は常にあなたにあります。一つ目の『収入を得る』については、これはもうあなたが現在収入を得るために行われていること次第です」

そして、図の「重要なポイント」を指差しながら、Jillの目を見てこう言います。「重要な点は、資産配置、資産再配置、資金の流れの管理で投資効率を向上させ、あなたが本当に望むものを実現することです」

そして、次の図に移ります。(発見のプロセス)

発見プロセス

  1. 基本的価値観を見つける
  2. 現在の状況を分析する
  3. 解決策&戦略プランニング
  4. クライアントによる検討
  5. プランの実行
  6. 実行中の評価と検討

解決チーム

  1. 銀行取引
  2. 投資
  3. 保険
  4. 税金
  5. 法律

戦略的提携

12時の位置から時計回りに

  1. 銀行
  2. ベンチャー投資家
  3. 税理士
  4. 相続プランニング専門弁護士
  5. 保険会社
  6. 投資会社
  7. 不動産会社
  8. 経営コンサルタント
  9. (訳注:講師が経営している会社)
  10. 公認会計士事務所

まず、「発見プロセス」の1について説明します。「このプロセスでは、あなた自身、あなたの資産の重要な点、あなたがどのように資産を築くか、あなたがその資産をどうされるかを中心に話を進めます。この話にはあなたの資産が、ご自身、あなたに頼っている方々、あなたが一番大事に思っている方々に何をもたらすかという点も含まれています。こうしたあなたにとって最も大事な点が、私達の取り組みの指針となります。よって、この段階はプランニング全体のプロセスのなかで極めて重要だとおわかりいただけると思います。

弊社ではこの段階をDiscovery 『発見』、あるいは『発見につなげる』と呼んでいます。それはつまり、あなたにとって何が一番大切か、あなた自身の真の価値観はどういうものであるのかを知るために、あなたに沢山の質問をするプロセスです。あなたにとって資産、とりわけその蓄積、保存、移転についての、どんな点が重要なのかをすべて発見し、理解できるよう努めます」

次に2について話します。「将来におけるあなたの希望が明確になったら、次は現在のあなたが目標達成までのどの段階にいるのかを確認します。これは単に、あなたが現在所有している資産を洗い出し、あなたの今の状況を表す情報をソフトウェアに入力すればいいだけです。その結果、あなたが向かっている到達点まで後どれくらいあるのかを査定できます」

次に3を指します。「情報を分析していくつかのプランを検討した後、弊社が提携している専門アドバイザーや金融の専門家にさらなる助言を求める必要があるかもしれません」

そして右下の「戦略的提携」を指し示します。「私は数多くの金融の専門家と協力し合っています。通常、彼らは弊社が直接担当していない専門分野の商品やサービスを必要に応じて提供してくれます。彼らは独自にもビジネスを行っていて、どのクライアントにも最高のサービスを提供することに力を注いでいます。弊社のネットワークは環太平洋地域一帯に広がっています」

次に4について説明します。「その後、実行方法についていくつかの選択肢を提示します。それをあなたの現行のプランと比べてみましょう。そして、最も適切で納得できる案を一緒に検討して、決定していただきます。ご存知のとおり、金融面での目標や課題は当然ながら常に変化します。そのため、お持ちの資産を最大限に活用するための戦略的プランニングの重要性は決して低下することはありません。私達はそれを念頭に置き、この戦略プランの実行可能性と有効性が常に保たれるよう、信頼関係を長く保ち続けることが必要です。Jill、私の考えに納得していただけるでしょうか」

ここで私はある質問をします。その答えによって、この見込客が私のアドバイスや意見を必要とするかもしれない旅に出る準備ができているかどうかがわかります。Jillが私のクライアントになる瞬間が近づいてきました。私は一呼吸置いて、次のように尋ねます。「Jill、出発してもよろしいでしょうか」と。

Jillの肯定的な反応は、私が目的を持って計画的に彼女との信頼関係を築き、私達の関係をより協力的な段階へと進めるための合図になります。そして、その段階を達成するためには、彼女自身と彼女にとって何が大事かを理解しなければなりません。彼女にとって大事なものが何かを私が理解していることを、彼女が認識しているかどうかを確認する段階でもあります。そうすることで、私が彼女にとって最も大事なものに力を入れていることを示せるのです。その上で、「発見プロセス」を開始します。

見込客がどんな人でどういう状況であろうと、ここまでの私のプレゼンテーションは同じです。内容はかなり固定されています。見込客が学校の先生であろうが、億万長者であろうが、あるいはロサンゼルスに住んでいようが、アジアに住んでいようが関係ありません。なぜならここまでの段階は、私のビジネスの基本だからです。基本は変わりません。

もちろん、先ほどの私の質問に対するJillの最悪の答えは「いいえ」です。正直申し上げて、そういった場合もありました。しかし考えてみれば、それでよかったと思いませんか。この時点でJillとの面談に、どれくらいの時間をかけたでしょうか。この段階では、私もJillもお互いさほど時間を費やさずにすんでいます。興味深いのは、私の考えに同意いただけない見込客の多くは、すぐに手に入る具体的な解決策や商品を求めて来られる方々です。もちろん、そういう考え方があってもおかしくありません。

Jillの答えが「はい」であれば、お互いの信頼関係の基礎を築き、協力関係を深めるときがきました。「発見プロセス」の始まりです。

発見プロセス

初めにお話ししたとおり、私はKagawaファミリーの金融サービス会社の三代目になります。父も総代理店主/機関長協会(GAMA)マスターエージェンシーのリーダーとして、保険や投資業務で成功を収めました。あるとき、父は社のトップ・アドバイザー達を集めて、彼らの成功に最も大きく貢献している秘訣を探ろうとしました。父はその秘訣という「魔法の粉」を瓶に詰めて、トップを目指す意欲に満ちた他のアドバイザー達に振りかけてあげたいと思ったのです。

父は私を含めた4名のアドバイザーと、ビジネスについての議論を何日も行いました。その結果、父はそれぞれの「魔法」は複製できないものだと気づきました。その魔法を身につけているのは、ただ単に仕事に熱心で誠実で、人を引きつける魅力が他より多い人物だったのです。

何年もの間、私は父の結論だけが正しいと思っていました。父との集まりから何年もたった後、私は自身の代理店設立のためにロサンゼルスに行き、そこでBill Bachrachと出会いました。彼の研修に参加し、著作Values-Based Selling(価値観に基づくセールス)に感銘を受けました。この本は、クライアントの信頼を得られる付き合い方について書かれた貴重な指南書です。私の相談プロセス手法内のこの段階は、Bachrachから学んだことに基づいています。極めて簡単に言うと、Bachrachの主張は、信頼関係は相手の感情を重視することで計画的に築けるというものです。

思い返してみれば、父の代理店のトップ・アドバイザー達は、確かに皆そうしていたようでした。Bachrachによると、信頼関係はよく考えられて定型化された簡単な質問をすることで築くことができます。それは彼が「ハイテク」と呼ぶ手法に要約されています。ちなみに、この「ハイテク」の「テク」のつづりはTECHではなくTEQです(high T-E-Q)。その意味は以下のとおりです。

信頼(Trust): 感情を尊重して築かれた信頼は、生涯続く関係の土台になります。

感情(Emotion):人は論理よりも感情で購入を決めることが多いです。前向きな感情を引きだすことが。良い結果につながります。

質問(Question):正しい質問をすることで想定していた感情的な反応を引き出し、計画的に信頼関係を築けます。

この手法は戦略的な質問を通じて計画的に信頼関係を築くというBillの主張を実現できるだけではなく、業界の研修で学んでいたことに対して私が抱いた疑問に答えてくれるものでもありました。皆さんはニーズ分析を重視した手法を覚えておられますか。あるいは、利用されていますか。確かに、Tom Wolfeの手法は革命的でした。商品を販売することよりも、相手の実際の状況を把握する能力を磨くことを重視していました。それはとても良い方法でした。

ニーズ分析は役に立つと思います。しかし、見込客に対していきなりニーズ分析の手法を用いるべきではないと私は思っています。さらに「アドバイザーはクライアントの問題に対処する問題解決人」だとは思っていない派です。

率直に言うと、私は自分が問題解決人であるとは思っていません。その言葉はすなわち私のクライアントは問題を抱えているという意味になり、それは適切ではないからです。長年のビジネスの中で、本当に金融的な問題を抱えていたクライアントはほんのわずかでした。実のところ、最大の問題はいかにして見込客にクライアントになってもらうかでした。億万長者のクライアントの場合、まさに一人残らずその難しい問題が起きました(笑)。従って、私は見込客に「私はあなたの問題を明らかにして解決します」とは言いません。また、彼らが心から実現したいと願うことにどうしても必要と思われる場合以外は、「これをしなさい」とか「あれを購入・加入しなさい」とも当然言いません。

人生の現実において難題に直面している見込客の問題点は、それに対処するより良い実行プランが見つかっていないことです。そして、アドバイスを求めてくる見込客の問題点は、自分たちがどんな成果を求めているのかをわかっていないことです。そのため、私にとってニーズ分析が重要な手段になるのは、見込客が自分の人生でどうしても欲しいものがあり、それを必ず手に入れると決心した後です。そこで初めて、ニーズ分析が役に立つのです。見込客が自身の求める成果をはっきり認識しないかぎり、私達アドバイザーが何を勧めても、その成果が実現する可能性は極めて低くなります。

私がまさにその完璧な例です。今ここにいる私は大柄に見えると思います。しかし、以前の私は今よりさらに50キロ近く太っていました。自分が肥満体であることはわかっていました。まあ、今もそうですが(笑)。何年もの間、友人や家族がやせるようさまざまなアドバイスをしてくれました。しかし、私は何もしませんでした。

その後、体力を維持するために少なくとも運動はしたほうがいいと、ようやく納得しました。プールのあるスポーツ・クラブに入会して、運動能力を取り戻すためにまずは泳ぐことにしました。水着に着替えて、プールに飛び込みました。すると、水に潜った途端、背骨に衝撃が走りました。これは温かい体がプールの冷たい水を浴びたときの、通常の衝撃とは違いました。何だか奇妙で、これまで経験したことのない感覚でした。そして、物事を深く考えない私は、そういった人がこの状況で必ずすることをやりました。プールから飛び出て、同じことを繰り返したのです。再び神経が刺激され、稲妻のような衝撃が背筋を通り抜けていきました。私はわけがわからず、何度も飛び込み続けました。

友人から、医者に行くよう忠告されました。何人もの神経科医や神経外科医に診てもらった結果、脊椎腔を手術しなければならないことがわかりました。さもなければ一生車椅子になるか、もっと大変なことになると言われました。私は必要な手術を受けることを決意しました。しかし、問題がありました。手術を頼みたいと思った外科医から、体重を減らさないかぎり引き受けられないと言われたのです。私は早速食生活を変えて、すぐさま10キロ以上減量しました。

もともと私は体重を減らさなければならなかったのに、何もしませんでした。そんな中、二度と歩けなくなるかもしれないという、驚くような診断結果が出てしまったのです。私は歩けなくなるのは絶対に避けたいと思いました。そうならずに済むのなら、絶対にあの先生の執刀で手術を受けたいと心から願いました。そのためには、やせなければなりません。そうして、やせたのです。

自分がやらなければならないことを実行したのは、手術を受けたいという願望からでした。この願望が、やらなければならないことを実行する原動力になりました。願望は常に欲求を上回ります。

見込客にクライアントになるよう影響を与える方法も、今の例と同じです。それは、見込客の求める成果を見つける、「発見プロセス」から始まります。その成果は彼らが実現のためにやらなければならないことを実行する原動力です。定型化された、目的のある質問をする方法を会得すれば、成功するプランニングとプラン実行の鍵となる答えを、この「発見プロセス」で手に入れることができるでしょう。

質問の方法は皆さん次第です。自身や見込客の性格に一番合いそうな方法を試してみてください。どんな方法でも上手くいくはずです。とはいえ、私の場合はBillの定型化された質問のアプローチが一番役に立っています。この一連の質問は、見込客と彼らが自身の人生や生活をどう思っているかについて、すぐさま特化します。そのため、私個人の意見や判断を押しつけることなく、目の前にいる見込客とその人の意見や判断に一心に集中できます。

私は自身の手法を忠実に守り、そこからぶれてしまわないよう最善を尽くしています。それがいかに大切かを、1000以上の案件で実感してきました。幸運にもその後の全プロセスの基礎となるのは、基本的にはある一つの定型化された質問です。それは、「あなたにとって、___________の大事な点は何ですか」です。

ここでの基本的な考え方は、私達が真剣に見込客と関係を築きたいのであれば、彼らにとって最も大事なことを重視するのは当然だということです。彼らが何を一番欲していて、彼らにとって何が一番大事なのかを知りたいのは当然です。そして、見込客にとって一番大事なものを知るためには、それを本人に尋ねなければなりません。先ほど紹介した、John Savageの「正しいタイミングで正しい理由で発せられた正しい言葉」の話を思い出してください。思いつくままに質問するのは、効果が薄れます。見込客が彼らの真剣な思い、考察、希望を分かち合ってくれるように持っていける質問をするほうが、多くを得られます。とても単純な考え方ですが、驚くほど効果的です。

この質問の空白部分について、Billは金融プランニングにおいては「お金」や「資産」といった一般的な言葉から始めることを勧めています。彼の考えを取り入れた現在の私の「発見プロセス」の最初の質問は、「ではまず、あなたにとって、お金の大事な点は何ですか」です。

以前はこの質問だけで発見プロセスを開始していました。しかし、どの見込客もぎこちなく黙り込んでしまうか、「どういう意味ですか」と尋ねてきました。そのため、今では発見のための質問をする前に、次のような準備段階を設けています。

「あなたが実現したいことに関して、あなたにとって大事なものが何かを理解するために、いくつか質問をするとお話ししました。これはあなた自身、そしてあなたが心から手に入れたいことについてですから、とても重要です。当然ながら、私や、私が扱っている商品やサービスについての話ではありません。あなたにとって大事なもの、あなたが守っている方々の今後を私達の話の中心にするために教えてください。あなたにとって、お金の大事な点は何ですか」

準備が整って発見の旅が始まれば、次はこんな質問もいいかもしれません。「ご家族との関連では、あなたにとってお金の大事な点は何ですか」

見込客が質問に詳しく答えるにつれ、皆さんは彼らのより広く深い考えを理解し、彼らについての情報を手に入れることができます。アーティチョークの皮を一枚一枚むいていくように、こうした定型化された質問を続けていけば、やがて芯が現れてきます。

見込客にさらに自身の考えを話してもらうためには、次のように尋ねてみましょう。「わかりました。では、お子さんとの関連では、あなたにとってお金の大事な点は何ですか」。そして相手の話を聞いた後、こう続けます。「お子さん達に高等教育を受けさせることについて、多くの方が同じように考えられています。しかし、その目的はさまざまなようです。あなたにとって、お子さん達にどんな高等教育を受けさせることが重要だと思われますか」。そしてさらに相手の話を聞きます。ただし、「そうですか。では、学費、教科書、寮費、施設費といった費用について、あなたにとってどんな形でお子さん達の教育に備えることが重要だと思われますか」のような、先方とのつながりを強めたり、相手の考えをより深めたりする返事以外はしないでください。

ひとつひとつの事柄についてより広く深く質問すればするほど、見込客の目的が皆さんにも彼ら自身にもはっきりしてきます。彼らが目的をはっきり述べれば述べるほど、それを達成できるプランへと導きやすくなります。また、目標達成のための生命保険、所得補償保険、投資の再配置などの必要性も明らかになるはずです。

より詳しい完全な答えを導くために、会話の中で次のような質問を挟み続けてください。「教育費について、もしお子さん達が教育を受けている間、あなたが生きてそれを見届けられるとしても、あなたにとってこの費用を用意することは重要ですか」

この方法で話題に出たそれぞれの事柄について、質問を続けます。もちろん、見込客の資産の蓄積、保存、転移については、重要な事柄のすべてを網羅するような質問をすることを絶えず行うことが重要です。幸い、彼らの資産や人生に関わることは、すべてその3つの大まかな項目に含まれています。具体的な内容は大抵、お子さん達の教育費についての考え方、所得に代わるものに対する考え、リタイアメント資金、希望する最大収入、相続、ビジネス継承に対する懸念事項といったものにまで掘り下げられます。これはすべて見込客に関することですから、より深い結びつきを築くためにできる限りの時間をかけることが賢明な判断です。見込客が「それを達成できたら嬉しいです」なとど話したら、それがプランニングの話に戻るタイミングです。

この手法は単純ですが、決して易しいわけではありません。基本を理解した後の最も難しい課題は、各質問をどういった順にどのタイミングで行うかです。

見込客の話を聞いて彼らについて学ぶときは、必ずメモを取りながら積極的に耳を傾けてください。あなたがちゃんと話を聞いて理解していることを見込客に確実に示すためには、内容を口頭で確認しましょう。彼らにとって大事なものについての話は、口に出して繰り返してください。そして、「それが達成できるのは、あなたにとって大きな喜びになるでしょう」と言って話をまとめます。

実際、私はこの質問と答えのやりとりの間、自身の理解が正しいかどうかを細かい点まで何度も確認します。常に確認を繰り返しても相手に対して失礼ではないことは、経験上わかっています。かえって、自分のことを理解してもらえているという自信を見込客に与えます。この自信が「この人は私にとって最善の策を考えようとしてくれている」という確信を生み、それはやがてアドバイザーに対する全面的な信頼へとつながります。

見込客が大事に思っている事柄を念入りに検討した後にファクト・ファインドを行います。この段階では、もう少しくつろいだ雰囲気でさりげなく話します。その中で、いくつかの書類が必要なことや、彼らの金融資産を「私の管理下」に置くことを検討してもらえないかを確認します。それはつまり、私を担当アドバイザーにしていただいて資産をお預かりするか、あるいは見込客の利益のために私の指示ですぐに動いてくれる提携先のブローカー・ディーラーや、投資アドバイザーに資産を預けていただけないかということです。この段階で、私はファクト・ファインド用のシートや金融プランニング用のソフトウェアを利用します。さらに、最適なプランを作成するために、専門家チームにも支援を頼みます。

この段階では、「あなたが実現したいと思う大切なことは理解できました。ここで私が絶対に把握しなければならないのは、今教えてくださった目標への道のりにおける、今のあなたの現在位置です。そのためには、お持ちの金融商品についての収支報告書や記録、納税申告書といった、あなたの現在地をより明確に把握できる金融情報をいただきたいのです。このプロセスをより円滑にするために、スタッフにも支援を指示します。私のチームはあなたの目標を達成するために現行のプランよりさらに優れたものがないかを検討して、分析します。その新たなプランをあなたと私で再検討します。そして、あなたの判断に合わせて、プランの再調整を一緒に行いましょう」

面談のプロセスと上質なワイン

皆さんの中には、私が大のワイン好きだとご存知の方もおられるでしょう。そういった方は、私が好きなワインは目の前のグラスに入っているものだということもご存知のはずです(笑)。いや、もちろん私にも好みはあります。「発酵したブドウジュース」については、ちょっとうるさい方です(笑)。とはいえ、私はワインの鑑定家ではありません。それよりも、飲んで楽しむ方です。そんなわけで、上質なワインと私の面談方法を同列に語ることをお許しください。

私のワインの知識によると、良質のワインの大半は糖度の高いブドウから作られています。そうしたブドウは昼間は暑くて夜は涼しいという気温差が非常に激しく、かつブドウに害を与えるほど暑くも寒くもない土地でできるものが多いです。カリフォルニア州のナパバレーやセントラルコースト、オレゴン州のウィラメットバレー、ワシントン州のコロンビアリバー・バレーが理想的なブドウ作りが期待できる素晴らしい地域であるのは、そういった条件がそろっているからです。

私は金融プランニングもそれと似ていると思っています。最も優れた面談では、話しが熱くなったり冷静になったりします。しかし、話し合い自体を駄目にしたり見込客との関係をこじらせたりするほど熱くなったり冷淡になるわけではありません。金融プランニングの面談で話し合いに火が点くのは、感情に基づいた発見プロセスにおいてです。冷静になるのは、論理的な事実や状況、見込客が検討しなければならない実行プラン案を説明するときです。この組み合わせは、上質のワインを味わうようなものです。

しかも、類似点はそれだけではないことが最近わかりました。素晴らしいジンヴァンデル種のワインを製造しているワイナリーを訪れたとき、とても興味深いことを学んだのです。「最良のブドウを育てるのに適した土壌は、肥えているでしょうか、それともやせているでしょうか」と尋ねられた私は、すぐさま「もちろん、肥えているほうです」と答えました。しかし、間違いでした。私が学んだことを要約すると、優れた気候環境の中ではやせた土壌のほうが、より上質なワインになる優れたブドウができる可能性が高いのです。表土が肥えていると、ブドウの木は土地の表面付近で養分を確保できます。そのため、栄養を求めて競うように根を深く張る必要はありません。

また、長期的に見ると、最も優れたブドウが実る可能性が高いのは頑丈な木だそうです。そして、最も優れたブドウができる頑丈な木ほど、根を地中深くまで張っているのです。しかも、表土の養分が少ないほど、必要な栄養を求めて根をより深く張るのです。生きるための源である養分が得られるまで根を深くまで張り続け、その根は地上の木にぶら下がっている汁気たっぷりのブドウに栄養を届けるのです。

面談のプロセスで見込客の基本的価値観を見つける作業も、これと同じです。アドバイザーは面談の中で、見込客がとても大事にしているもの、把握しておくべき重要な事実、彼らが心から実現したいと思っているものを探し当てなければなりません。そのために私達がやらなければならないことは、表面から深く潜って彼らの人生の源へと到達することです。それに成功したとき、アドバイザーは次のことができるようになります。

  • 見込客が本当に大切に思い、価値を見い出しているものを発見する
  • 見込客がその大切なものを自分自身、そしてアドバイザーに上手く説明できるよう導く
  • 目的を持って計画的に信頼関係を築く
  • 会話の一部として発見のための質問をする
  • 発見したことが事実であるか確認する
  • ファクト・ファインドの段階に移る
  • 現行の実行プランよりも優れたものを提供する

「クライアント・ファースト」であるための、その他の理念

本日は戦略的プランニングのプロセスについてお話しする時間はありませんが、私の相談プロセスの基になっているその他の理念についても少しお話しします。

まず、発見プロセスは必ず見込客を中心にして進めなければなりません。アドバイザーはこの専門的な相談プロセスにおいて、自身の意見を述べることは常に控えなければなりません。私はいつも自分に「心を開いて、思考を沈黙させろ」と言い聞かせています。見込客の話を勝手に判断したり、批判したりしないために、「思考を沈黙させる」ことは不可欠です。先ほどもお話ししましたが、ここで重要なのは見込客の夢や希望であって、私達のものではありません。「心を開く」というのは、明白な事実以外は見込客が信じていることが真実であり、その真実を面談で語ってもらい、それをプランに反映させるということです。アドバイザー自身がそれについてどう思うかは、まったく関係ないのです。

私は反論されることが苦手です。私は否定されることが嫌で、反論もその一つに思えるのです。もしかしたら私だけかもしれませんが、反論されると、見込客に私や私の言葉を否定されているような気になるのです。そのため、私は反論を単なる質問、しかも答えられる質問として捉えるよう努めています。要は見込客の意見を適切な質問に変えられたら、それを生産的な答えにつなげることができるのです。例えば「その保険契約は高すぎます」と反論されたら、私はその言葉を「資金をこちらに振り替えなければならないほど、この保険契約が私にとって大事な点はどういうところですか」という質問に変換します。とりわけ、膨大な発見プロセスを無事に終えた後では、この質問に楽に対処できます。アドバイザーは見込客が金融のジャングルの中を目的に向かって進むお手伝いをするためにいます。私達は見込客が目的を達成に向かって実行しなければならないことを可能にするために、彼らの質問に耳を傾けて答えられるよう備えておかなければなりません。

他の方は違うかもしれませんが、私は見込客やクライアントとビジネスする際、アドバイザーは問題解決人ではないと考えています。私は自分が問題解決人であると見込客に告げるのには抵抗があります。つまり見込客が問題を抱えているということになるからです。近年の私のビジネスでは、私が一生かかっても稼げないほどの資産をお持ちの見込客が数多く来られます。先ほどもお話ししたとおり、私にとっての最大の問題は、彼らがまだクライアントではないということです。「我々は人生の不条理に対処している」と言うアドバイザーがいます。実は私は3年ほど前に妻を癌で亡くしました。もちろん非常にショックを受けましたし、悲しくて、立ち直るのが難しい経験でした。しかし、それは妻の寿命であって、私にはどうすることもできないともわかっていました。それが人生の現実だからです。しかし、我々アドバイザーにとって不条理なのは、そうした現実に直面したときに金融面で何の備えもない人が、まだあまりにも多くいるということです。

こういった点を踏まえると、見込客Jillの発見プロセスとファクト・ファインドを終えた次の段階は、彼女をより良い形で支援するための新たな方法、商品、プランの案を弊社のチームに考えてもらうことです。私はこうした案を彼女の状況に対する「解決策」とは思っていません。それは彼女自身と彼女が守らなければならない方々の目標を達成するための「より良い案」です。私のチームが勧めるいくつかの案は彼女の現行のプランに対する代替案であり、私はJillとさまざまな道を共に歩くことができます。Jillは提示された選択肢を検討して、自分に一番合う安心できる道を選ぶ自由を私が保証していることを理解します。

こうした代替案を提示するとき、私は「前回お会いしたとき、65歳から退職貯蓄制度から満額を受け取ることと、例えあなたがリタイアしても家族を養うための収入が途切れないようにすることが重要だとお話しされていました。しかもいくつもの口座をお持ちになっていることで、各種手続きが煩雑になっていることが不満だともおっしゃっていました。日々の生活をより簡略化されたいと。さらに、姪御さんの教育費を引き続き負担されたいこと、そして将来どんな学校にも進学できるよう資金を備えておきたいとのこと。これはお姉様への贈り物ですね」

続けて「ご自身の会社が今後も続いていくために、ご自身が亡くなられたらご兄弟達へ円滑に継承するためのプランがきちんと作成されていることを、再確認したいとおっしゃっていました。その後何か変化はありましたか。または、今お話ししたことは現在もあなたにとって最も重要なことですか。何か質問はありますか」

そして「何もないですか、わかりました。私達はあなたのご希望とお手持ちの資産の状況を基に、いくつかの代替案を作成しました。これらの案は現行のプランよりも、目的を達成できる可能性がより高いと思います。もちろん、現在の状況に対処する方法は他にもあります。今提示している案が上手くいかないようでしたら、また新たな案を検討できます。納得していただけましたでしょうか」、とまとめます。

もちろん、納得していただけました。Jillは現在、弊社のクライアントです。

紹介をお願いする

著者、講師でもあり、数年前MDRTプラットフォームでアイディアをシェアしてくださった精神分析の大家Robert Cialdini博士は、影響力を駆使できる瞬間を活用するべきだと助言されました。その瞬間は、成功した金融プランニングの面談の際にやってきます。その信じられないような瞬間が、いつ来るかわかりますか。それは見込客がクライアントになり、帰り際に振り返ってアドバイザーに礼を言うときです。その重大な瞬間、皆さんはどうしていますか。何を言いますか。以前の私は、「どういたしまして」とか「こちらこそ、ありがとうございます」なとど言っていました。しかし、この瞬間をビジネスを拡大する足掛かりにするべきです。この瞬間を利用して、理想的なクライアントに、似たような誰かを紹介していただくようお願いしましょう。

しかし、「誰でもいいから紹介してください」というのはよくありません。私が経験から学んだのは、クライアントにとって私のサービスによって恩恵を受けそうな誰かを思いつくのは難しいことです。そのため、今では「私と考え方が似ている方」や「私と気持ちよくビジネスできそうな方」の紹介をお願いするようにしています。私は理想的な見込客に理想的なクライアントになっていただき、理想的な紹介をくださる理想的な賛同者になっていただきたいのです。私は夢想家です(笑)。理想主義者です。私は見込客の皆さんに私を活気づけ、支持していただきたいのです。

クライアントに紹介をお願いするときも、クライアントでない方に紹介をお願いするときも、私が心から理想とする見込客を紹介してほしいと頼みます。私の理想の見込客は、自制心があり、誠実で、思いやりがあり、プランニングが有効だと考えていて、自身の行動プランに忠実といった、理想的なクライアントのすべての条件を満たす方です。そのような理想の見込客は、紹介をくださる方が尊敬して敬意を表するような方です。まさに、紹介をくださる方と同じです。そのため、次のような特別なお願いをします。

新たにクライアントになった方が、私の仕事に対してお礼を言ってくださったとき、私は「どういたしまして。あなたのような方とは、とても気持ちよくビジネスがきることをわかっていました。ご自分と大切な方々を大事にしている方だからです。誠実で、ご自分がこの方法でやると言ったことを必ずその方法でやりとげる方です。つまり、あなたのような方をご存知ではありませんか」

この方法の最も素晴らしい点は、そうお願いされたクライアントは、ご自身よりもさらに成功されている方を紹介し、引き合わせてくださることです。このお願いの方法を使うと素晴らしい人格者と出会えるだけでなく、その方との初めての面談も非常に上手くいきます。私は新たな市場に参入するとき、助言をもらえる専門家を探すとき、新たな仕事やチャンスを探すときに、この手法の応用版を使います。

紹介をお願いして新たな見込客と会うとき、この見込客を紹介してくださったクライアントにまずどのように紹介をお願いしたいかを、お話しします。例えば、「あなたにお会いできるのを楽しみにしていました。理由は簡単です。あなたの同僚のJohnに最後に会った時に、彼は家族をすごく愛している方を知っていると話していました。その方々が家族や守りたい人々のためにしている事を彼は尊敬しているそうです。また、彼の知り合いの中で、プランニングが有効であると考えていて、そのプランに忠実で、誠実で、この方法でやると言ったことは必ずその方法で実行する方々についても話しました。私は『そういった方々の中で誰を一番尊敬していますか』と尋ねました。Johnが最初に名前を挙げたのは、あなたでした」

そう言われた方はどう感じるでしょうか。もちろん、私は本当のことをお話ししていて、彼らもそれがわかっています。そして、私の言葉をとても気に入ってくださいます。

驚くほど成功しているご自分のビジネスの現場を想像してください。プランの作成を希望する、誠実で理想どおりの見込客に対して、相手を敬う言葉で面談を始めたとします。するとわずか数分で、その見込客がクライアントになる可能性が極めて高いことがわかります。計画的に信頼関係を築こうとすることができます。その見込客が最も大切に思っていることを把握し、適切な代替案を提示した結果、その見込客はクライアントになります。その新たなクライアントがあなたの気遣いに感謝した瞬間、あなたは新たな紹介をいただいてビジネスをさらに成長できます。クライアントはあなたの賛同者であり、あなたのことやあなたのビジネスを宣伝してくれます。これがクライアントのことを一番に考え、常に「クライアント・ファースト」のビジネスを心掛けたことによって得られる最大の成果です。

Stephen Kagawa, FSS, LUTCF, は3回のコート・オブ・ザ・テーブルと16回のトップ・オブ・ザ・テーブルを含め、25年間MDRT会員。包括的なウェルス・マネジメントをアメリカ、日本、香港で提供するThe Pacific Bridge Companiesの創設者でありCEO。アジアとアメリカの制度を理解し、多様な専門分野をもつ金融サービスの専門家がチームを組んで企業や個人に効果的なプランニングを提供しています。

 

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