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「箱」

Guy E. Baker, MSFS, CFP

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元会長のGuy E. Bakerは47年の会員キャリアの内、40回もトップ・オブ・ザ・テーブル資格を獲得しています。見込客さがしのコツを含め、40年以上にわたる成功に寄与した様々なアイディアを紹介します。2017年度のアニュアル・ミーティング。

本日は、40回のトップ・オブ・ザ・テーブル資格を含め、MDRT会員としての47年間を支えてくれたふたつのアイディアを皆さんとシェアしようと思います。TOT資格を目指している方にお伝えしたいのは、TOT資格を獲得して、しかも何年も維持する方法はひとつしかありません。それは、常に結果の見込客探しのシステムを確立することです。

私が知っている最高の方法は、私が50年間活用してきた「一日に二人」というメソッドです。つまり、生命保険プランについて話し合える方を一日に二人見つけるという方法です。話し合いに応じてくださる方を見つけるのはそう難しくありません。難しいのは、その方のニーズが何であるかを話の最中に絞り込んで特定することです。私が使っている有効な方法を紹介します。

初対面の方と会うと、通常はすぐに面談の約束を取りつけたくなります。しかし、そうする代わりに、ファイナンシャル・アドバイザーの偉大な先輩方が採用していた手法を皆さんも活用してください。それはつまり、質問をすることです。迷った時はとにかく質問します。この習慣は身につける価値があります。

私はこの業界に入ってすぐ、Tom Wolffから「私と生命保険プランについてお話しすることに何か問題はございますか」という質問が有効だと学びました。「生命保険プラン」の部分を「ファイナンシャル・プラン」「事業継承計画」「長期介護保険プラン」などに置き換えることもできます。この質問は要領を得ていますし、相手から断られる事は少ないはずです。実際、この手の質問に「問題があります」と答える方はまずいません。

という訳で、初めて会った方や初めて電話で話す方にまずこの質問をしてください。

そのようにして面談の約束が取れたら、初回の面談では見込客のニーズを掴むための、一歩踏み込んだ話し合いに持ち込まなければなりません。そのためにはどんな話をすれば良いでしょうか。具体的な話合いに進めるには、どうすれば良いでしょう。ここでも、迷ったときは質問です。

相手の考え方を知りたい時は、尋ねるしかありません。そのためにはまず自分に「私は何を販売しているのだろうか。問題だろうか、それとも解決策だろうか」と自問してください。私は世界中の講演でこの質問を参加者に問いかけてきました。すると、大半の方が「私は解決策を販売しています」と答えます。それはつまり、我々の商品は問題を解決するためのものだからです。

忘れてはならないのは、大多数の方にとって最終的に起きるのは次の三つの内のどれかしかありません。その三つとは「非常に長生きする」「早すぎる死を迎える」「病気になり、治療のために蓄えを使い果たす」です。我々の商品の信じられないほど素晴らしい力は、我々がその商品でクライアントの金銭的な不安を解決できるということです。クライアントはお金を失っても、我々の解決策によってお金が入ってきます。しかし、見込客の大半はそのように考えません。彼らには自分が支払う費用しか見えておらず、恩恵は目に入りません。問題を解決するためには、私達アドバイザーは恩恵が費用よりも大きいことを見込客が理解できるようお手伝いをしなければなりません。そのために有効なのが質問をすることです。

費用と解決策の天秤ばかりを想像してみてください。はかりの片側は「費用」、もう片側は「恩恵」です。我々がクライアントに解決策を提示するということは、「費用と恩恵のどちらが大きいですか」という比較をお願いしていることでもあります。もし費用のほうが大きいと思えば、クライアントはその解決策を採用しないでしょう。こういう場合はどうすれば良いでしょうか。我々は生命保険、年金、長期介護保険といった、勧める商品の利点を必死に語りがちです。お金を出していただくために共感できるストーリーを語り、「どれほどお買い得か」を示そうとします。しかし、これでは我々はクライアントと敵対する立場になってしまいます。つまり、恩恵が費用に十分見合っていることを示すために、クライアントと議論することになります。

そこで、私はパラダイム・シフトを提案します。費用と恩恵の比較に注目するのは止めて、クライアントが抱えている問題を中心に考えてみましょう。

実は、クライアントには「費用」と「問題」という、もうひとつのはかりが存在します。もし問題による痛手が非常に大きくて悩みや恐怖まで抱いてしまう場合、そのクライアントにとって費用は大した問題にはなりません。そういうとき、我々アドバイザーは敵対する立場ではなく、頼れる味方になれます。クライアントがその問題のどういった点に一番悩まされているのかを探し出すために、「思わず考え込んでしまうような、最大の心配事は何ですか。眠れなくなるような不安はありませんか」という質問を投げかけましょう。

その問題による痛手が大きければ大きいほど、クライアントは解決策の費用の高さが気にならなくなります。痛みが最大限になってしまうと、どんな代償を払ってでも解決策を手に入れようとします。その場合は、アドバイザーなしで解決できる方法を探るお手伝いをしましょう。すると、クライアントはそうした方法はないことにやがて気づきます。それでは、次にどうするべきでしょうか。いきなり解決策の話をしてはいけません。それは絶対にやってはならないことです。それでは成約に結びつく可能性が低くなってしまいます。「クライアントが自力で思いつく解決策は役に立たないと気づくまで、アドバイザーからの解決策は提示しない」というのが私の方針です。

アドバイザーがこのメソッドを正しく行えば、クライアントは「私の問題への解決策はありませんか」と尋ねてくる筈です。ここで初めて、クライアントの痛みを解消できる解決策を話します。重要なのはクライアントが解決策を尋ねてきたり、自身の方法が役に立たないと納得したりする以前に、こちらの解決策を提示しないという点です。アドバイザーは「痛みを和らげる専門家」にならなければなりません。「解決策を売りつける人」ではなく、「問題を解決できる人」として認知されなければなりません。すると、痛みを解消したい人々が訪れ、我々はその役に立つことができます。

この方法を正しく行うと、「この場合は生命保険が最適だと思いませんか」とクライアントから提案されることもあるでしょう。それはクライアント自身が解決策を出せるほど、話し合いが素晴らしく上手く進んでいるということです。では、アドバイザーは次にどうすれば良いでしょうか。大半のアドバイザーは通常「そうですね」と答え、この問題による痛みの解決に役立つかもしれないと念入りに準備しておいた説明資料一式を、ふと思いついたようにブリーフケースから取り出します。そして、クロージングに入ります。

ありがちな手順ですが、絶対にやってはいけない方法です。人は自分が理解・納得してからでないと加入・購入しません。生命保険は世界で最も優れた金融商品ですが、その仕組みが分かりにくいために多くの人に避けられてきました。

それでは、アドバイザーはここでどうするべきでしょうか。質問です。迷ったときは質問してください。私は説明資料を広げる前に、見込客に必ず「生命保険の仕組みをご存知ですか」と尋ねます。実は生命保険の仕組みを理解している人はとても少ないのです。つまり、アドバイザーがわかりやすい言葉で生命保険の仕組みを説明できれば、見込客は自信を持って商品を購入できます。

私はまず、生命保険は予定死亡率に基づいて設計されていると説明します。亡くなる個人を特定することはできませんが、何人が、いつ頃死亡するという確率は計算できます。例えば、健康状態に問題のない45歳の人が1000万人いるとします(グループA)。最初の年にその1000分の1が亡くなることがわかっています。そのグループが50歳になる年には1000分の2、60歳では1000分の10の方が亡くなります。そして、いずれは1000万人全員が亡くなります。

では、仮にそのグループAに属する全員が、死亡保険金100万ドルの生命保険への加入を希望したとします。アクチュアリーの計算によると、被保険者1人当たり960ドルをお支払いただければ、100万ドルの保険金が支払える額が集まります。だんだん被保険者の数が減ると、負担すべき保険料は上がっていきます。

つまり「私の保険料の総額はいくらになりますか」と尋ねられても、あなたがいつ死ぬかわかりませんので、その質問には誰も答えられません。ちなみに私は、「あなたがいつ亡くなられるのか教えてくだされば、保険料の総額をお答えできます」と答えることにしています。論理的な唯一のよりどころは平均余命です。つまり、グループAの半分が死亡し、半分が生存している年齢です。この年齢を超えて生存する確率とこの年齢までに死亡する確率が等しいポイントです。

今日から平均余命の年齢での単年度の危険保険料は死亡保険金総額の74%相当という計算になります。しかし、注意しなければならないのは、まだグループAの半数しか死んでいません。では、グループAの3分の2が死亡する時点での危険保険料を算出してみましょう。これを第一標準偏差といいます。この時点では保険金の総額の119%が必要だということになります。グループAの95%が死亡する年齢では240%にまで上昇します。その割合に見合う保険料を毎年払い続けなければならないとなると、契約を維持できる人はいなくなります。

平均余命を超えた時点では、100万ドルの保険金を用意するために必要な単年度の保険料は15万ドルになります。支払いますかと尋ねると、誰もが「もちろん払いません」と答えます。ただし、医師に余命半年ですと言われたばかりだったらどうしますか。その場合、誰もが「もちろん払います」と答えます。ある保険会社で健康な人々が皆保険を解約して、病気の人ばかりが保険を継続した場合、その会社はどうなるでしょう。そうです、倒産に追い込まれます。これは逆選択と呼ばれ、保険会社が最も恐れている事です。実際に、1800年代半ばにアメリカのほとんどの保険会社が倒産、再編成を迫られた原因でもあります。

そのため、保険会社はアクチュアリーに解決策を求めました。彼らは暗い研究室に閉じこもり、ひたすらそろばんを弾きました。そして遂に「解決策が見つかりました。『箱』が必要です」と提案しました。

この「箱」にお金を入れておくと、その金額に対する複利の利息と合わせれば保険料の上昇分を補うことができます。とても簡単な仕組みです。「箱」にお金を入れておくか、あるいは上昇する保険料をその都度払うかのどちらかを選べば良いのです。

この「箱」には年に一度お金を入れてもいいし、生涯お金を入れ続けても、あるいは短期払いもできます。ただし、上昇する保険料に対処するためには「箱」に余分にお金を用意する必要があります。

この「箱」の説明がここで終われるなら、これは非の打ちどころのない仕組みです。しかし、まだ続きがあります。この「箱」の中身が稼ぐ利息は一定ではありません。金利は上下します。金利が上がれば、「箱」に入れる金額は少なくてすみます。しかし金利が下がれば、入れる金額を増やさなければなりません。我々アドバイザーの仕事は、クライアントが毎年「箱」にいくら入れるべきかを助言することです。

要は、生命保険の契約を一生維持したければ、「箱」にお金を入れておかなければなりません。「箱」にお金を入れておくか、あるいは上昇する保険料をその都度払うか。それは本人次第です。

私のこの説明を聞いたクライアントの反応は皆同じです。「生命保険の仕組みを初めて理解した」と言ってくださいます。正しい知識を持っているクライアントは、賢いクライアントになります。アドバイザーの仕事は正しい知識を伝えることです。人は自分の意思で行動します。我々にできることは、選択肢を提示することだけです。そして、最も良い方法を本人に選んでもらいます。

本日紹介したこの方法が、TOT資格の獲得と維持の役に立つことを心から願っています。

Guy E. Baker, MSFS, CFP, は、39回のTOTを含め、47年間会員。MDRT元会長であり、MDRT基金のエクスカリバーの騎士。AALU(上級外務員協会)の理事やNAIFAのオレンジ・カウンティ支部長などを歴任。数冊の著書が有り、雑誌等に多くの記事を寄稿。Worth誌によるアメリカで最も優れたアドバイザー250名に選ばれた。

 

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