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Bruce W. Etherington, CLU, CH.F.C.

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Etheringtonは見込客さがし、ファクト・ファインド、クロージングそしてフォローアップ・サービスを見直すことで40回もトップ・オブ・ザ・テーブル資格を獲得しています。40回TOTを続けている会員は世界に12名しかいません。シンプルで取り入れやすいアイディアや戦略、戦術で、50年以上の実績がありますので、きっと皆さんにも役立ちます。彼のプロセスは個人としてのネットワークや説得力だけに頼ることなく、ビジネスを劇的に伸ばしてくれることでしょう。

私のプロセスは4つの段階で成り立っています。それぞれが互いに関係し、顧客との関係を進化させます。「見込客」として出会った方を、「顧客」「上得意」「支持者」に育みたいという思いがあります。

第1段階:ターゲット

このプロセスは、長年「紹介システム」を基軸としてきました。理想の見込客と出会える「涸れない泉」と言ってよいでしょう。全員、私のサービスにご満足頂いたクライアントからのご紹介です。このビジネスを始めてから51年が経ちますが、ビジネスでのお付き合いが無い方には、紹介をお願いしないことにしています。私の顧客としてサービスにご満足頂いた方に、仲介役をお願いし、友好的な雰囲気の中で、新たな見込客と出会いたいと希望しております。私のサービスにご満足頂いたら、お知り合いの紹介をお願いしてもよい、お願いできる権利が生まれた、と思っています。保険証券をお届けする段階になってから、話を切り出します。

John、この機会にお礼を言わせてください。。ご信頼を頂き、クライアントになって頂いたことに感謝申し上げます。今後も変わることなく、クリエイティブなサービスをお届けして行きたいと思います。

まず責任感。そして、事実に基づいて客観的な判断ができる能力。最後に、十分な経済力もしくは成長の可能性。これら3つをあなたは全て持ち合わせていらっしゃる。

念の為申し上げますが、私の商品やサービスを必要とする方を探して欲しいとお願いしているのではありません。あなたが持つ3つの条件を兼ね備えた方に、心当たりがないかどうかをお尋ねしたいのです。一番親しいお友達3人はどなたでしょう」

この時代は、様々な門番が立ちはだかります。メール、SNS、電子的スクリーニング、更に関心の欠如など、見込客の様々な自己防衛システムをくぐり抜けなければなりません。そういう状況なので、「個人的な紹介」はレーザー誘導弾として、それらを一気に破壊する威力を持ち、鋼鉄に切り込むように、あらゆる防衛網を突破します。

クライアントと見込客との間には、すでに友人関係が成立しています。従って、あなたは「その他大勢」から抜きんでた存在となり、メッセージを受け取る側(見込客)は、すでにあなたの話に耳を傾ける準備ができています。アポイントメントを取り付ける機会は目前です。

私たちのプロセスでは、最初に電話でのコンタクトをしません。次の手段はレターになります。クライアントに知人の紹介をお願いすると、75~80%の確立で、2~3人のお名前がすぐに挙がります。1回に聞き出せる名前は平均3名、これまでの最多は5名です。しかしながら、ごくまれに「お力になりたいのは山々です。でも、誤解しないで欲しいのですが、友人を生命保険のセールスに紹介することは控えています。もし友人の誰かから『良い生命保険のセールスを紹介して欲しい』と聞かれたら、真っ先にあなたの名前を教えましょう」という返事をもらうことがあります。

そういう時は「有難うございます。もう少し具体的に説明させてください。このビジネスでは、新規顧客の開拓にばかり時間を割き、既存の顧客を疎かにしがちな人が大勢います。しかし、私たちは違います。私たちは既存のクライアントの事情に寄り添い、最適な生命保険プログラムの設計・実行・資金調達に最も力を注いでいます。一方、新規のクライアントの紹介依頼・開拓には、ほとんど時間を割きません。あなたとあなたの事業、ご家族のための生命保険プログラムのケアに、充分な時間を使いたいのです。これまでのおつきあいに免じて、お力を貸して頂けると確信しています。親しいお友達のお名前を4人教えて頂けますか」と返します。

ところが、Johnがこう返してくる可能性もあります。「なるほど。素晴らしい。ちょっと考えさせてくれませんか。今日はあまり時間がありません。少し時間をくれませんか」こんな時、私は「もちろんです。必要なだけ待ちます。どのぐらいお待ちすればよろしいでしょうか」と答えます。Johnは1か月待ってください。。」「結構です。1か月待ちましょう。またこちらからご連絡します」と答えます。そして1か月が過ぎ、Johnに再び連絡を入れます。Bruceです。今お時間よろしいでしょうか」Johnは「大丈夫です」と答えます。

私はこのように切り出します。「有難うございます。1か月前にお約束した件ですが、ご紹介頂ける方のお名前は浮かびましたか。メモの準備は出来ています。どなたにご連絡すればいいでしょう」するとJohnは「お恥ずかしい話で、申し訳ありません。実はまだ何も準備していないのです。もう1か月待ってもらえませんか」と言います。私は「承知しました。お待ちしましょう」と答えます。

このように月を重ねていくうちに、1年が過ぎてしまう場合もあります。そうこうするうちに、年次レビューの時期がやってきます。率直に言って、紹介を先延ばしにする人ほど、良い紹介先を教えてくれます。これ以上は引き延ばせないと知って、集中して取り組んで頂けます。

紹介先の情報を手に入れたら、レターを書きます。シンプルで単刀直入な内容を心がけます。会社のパンフレットを同封して投函します。これもまた、他社とは一線を画すやり方です。

長年、レターには漫画を同封しています。後でお見せしましょう。

レターはこんな文面です。

Fred、

初めまして。この度、John Smith様からご紹介を頂きました。早速ですが、ご自身と、ご自身の状況に関する具体的なお話を伺えたらと思います。ご多忙とは存じますが、日程調整に関して、近々お電話を差し上げたいと思います。よろしくお願いいたします。

Bruce

cc: John Smith

クライアントにはCCを送り、見込客にオリジナルを送付します。ところで、このレターに同封する漫画は、長年に渡って活躍してくれました。今でも時々使います。中世の王様が天幕から早足で出てきて、兵隊に訓示を垂れます。兵士たちは全員、槍・弓矢・剣で武装しています。そこに2人の騎士が登場し「王様に新しい武器をお見せしたい」と申し出ますが、王は取り合いません。実は、その新兵器は機関銃です。王様は肩越しにこう言い放ちます。「セールスマンに会う暇はない。ここは戦場だぞ」

この漫画を使って、私たちが伝えたいことは、「槍・弓矢・剣が主流のファイナンシャル・プランニングの世界で、私たちは機関銃を販売します」ということです。この漫画のおかげで、多くのビジネス・チャンスの扉が開きました。今も同じ文面のレターを使っていますが、同封するのはパンフです。洗練された美しいデザインで、1部25ドルします。数ある同業他社から、抜きんでるためです。また、紹介者であるクライアントに送付するCCには、こんなメモを添えます。

Johnへ、

Fredへのご紹介を頂き有難うございました。先にお願いした通り、お電話で先方に、私たちの関係が良好であることをお口添え願えれば、大変嬉しく思います。引き続き進捗状況をご報告します。

よろしくお願いいたします。

Bruce

ところで、このメモを見てJohnがFredに電話する可能性は五分五分です。手紙が発送され、オリジナルはFredに、コピーはJohnに届きました。でも、すぐにFredに電話をかけません。理由は、Fredとその門番は私からの連絡があるだろうと身構えているからです。武装して、様子を伺っているのです。ですから、私はあえてすぐには電話をしません。3週間、4週間、5週間、6週間、7週間、8週間が過ぎて、9週目に入ってからやっと連絡をとります。

30代の頃は3週間待ちました。40代では4週間でした。50代では5週間。70代になった今は、1か月半から2か月待ちます。なぜでしょう。アトランティック・サーモンは、しばらくマリネ液に漬けておいた方が美味しくなります。見込客も、待たせておく方が、実際電話がかかってきた時に対応が良くなるのです。

実際のやりとりはこんな感じです。「お早うございます。Fred Jonesさんをお願いいたします」「承知いたしました。お名前を伺ってもよろしいでしょうか」「もちろんです。どうぞお伝えください。。Bruce Etheringtonからだと」「失礼ですが、お電話のお約束はございますか」「はい。ご存知のはずです。以前手紙を送りました。そのフォローアップです」

この方法だと、99%の確立で電話を取り次いでもらえます。あるいは、Fredが直接電話に応答する場合もあります。Fred Jonesです」

その時はBruce Etheringtonです。今お時間よろしいでしょうか」「はい。失礼ですが、どちらのBruceさんですか」「Bruce Etheringtonです。John Smithさんからご紹介を頂いた者です」「ああ、生命保険の方ですね」「そうです」「Johnからあなたの事を伺っています」プロセス通りです。「それはよかった。褒め言葉だといいのですが。ところで今後6週間から8週間の間に、1時間ほどお会いしてお話しできますか」

80%の確立で、次のような答えが返ってきます。「お待ちください。ええと、来週は忙しく、再来週は出張で不在です。でも6月の3週目なら良さそうです」

「承知しました。14日の火曜日と16日の木曜日では、どちらがよろしいでしょうか」

16日の木曜日が良さそうです」

「結構です。午前10時と午後2時ではどちらにしましょうか」

「午後2時のほうが良いですね」

「素晴らしい。ところで、私のオフィスは372 Bay Street18階にあります。こちらにお越し頂けると、時間を効率的に使えると思います。お越しをお待ちしています」

これは、30代から40代の頃のプロセスです。今は、私が先方に出向きます。クライアントはカナダ国内に点在しています。とはいえ、何も変わりません。昔は、トロントの金融の中心であるBay Streetから、たった6、8、10ブロック離れたところにクライアントがいましたが、今はカナダ全土にいます。でもプロセスは変わりません。5日の火曜日がよいですか。それとも7日の木曜日でしょうか。午前10時と午後2時では、どちらがよろしいですか」クライアントに選んでもらうことが重要です。選択肢を準備します。それが上手く行く秘訣です。

プロセスの「10-3-1の法則」をご存知ですね。10件の見込客がいたら、3件とアポイントメントを頂き、成約に至るのは1件という法則です。私の場合は「10-8-7」を達成しています。見込客10件中、8件とアポイントメントをとり、最終的に7件と成約します。見込客と出会ってから1年以内の実績です。プロセスを忠実に実行している成果です。その基本は「自分にして欲しいことを他人にも実行せよ」という黄金律です。以上のように、第1段階では、条件を満たす見込客を探し、アポイントメントを取り付けます。

第2段階:知る

見込客を知る。目標や目的を知る。何が欲しいのかを理解します。Charles Greenは「信頼の方程式」を発見しました。「信頼 = (信頼性+信憑性+親密さ)  ÷ 自己志向性」で表すことができます。この方程式について解説しましょう。

信頼性:時間に正確か。言ったことを実行するか。約束を守るか。

信憑性:信頼できる情報か。実際、情報は正しいのか。事実に基づいているのか。あるいはただの憶測か。

親密さ:クライアントの目標を理解しているか。自分の目標を優先していないか。

この3つの和を、自己志向性で割ったのが信頼です。ですから、見込客との面談で、相手の話を聞かずに自分の話ばかりしていれば、分母が分子を上回ってしまい、効果的な人間関係の構築は難しくなるでしょう。そこで私たちが意識的に努めていることは、まず見込客について知り、彼らが何を大切にしているのかを把握することです。なぜなら、この面談では、実際私たち両方が試されているからです。私たちは「この人はクライアントにふさわしいか」という問いを持ち、見込客は「この人たちに任せて大丈夫だろうか」と問いかけています。そこで、これから2つの例を示します。ひとつは30歳から60歳になるまで使っていたプロセスで、もう一つは60歳から74歳になるまで使っていました。もうすぐ75歳になります。(神の御意志次第ですが。笑)

まず「契約前契約」を言明しておきます。約50年前に父から学んだコンセプトです。私にとって、父は生命保険ビジネスのアイコンであり、顧客・ビジネス・取引における心理を熟知していました。私がまだ駆け出しの頃に、父のアイディアを取り入れました。プレゼンテーションを終えた後、クライアントから「有難うございます」と告げられたのに、クライアントはそのアイディアだけを持ち去って、別のアドバイザーと契約してしまったことがありました。私は父のアイディアを取り入れ、修正を加えました。以後、30年間に渡って、使い続けたバージョンをお教えします。(30歳から60歳まで)

Fred、

今日はお時間を頂き有難うございます。これから、3つのお約束に基づいて、たくさんの質問をさせて頂きます。私が本当にお役に立てるかどうかを知るために、ご自身と、今の状況に関して、詳しくお聞きしなければなりません。お役に立てるかどうかは、現時点であなたにとって何が重要なのかを、正しく理解できるかどうかにかかっています。第1のお約束は、お聞きした内容の機密は厳守する、ということです。

第2のお約束は、お話しをお伺いした後、しばらく考える時間を頂きます。その上で、私がお役に立てそうだと感じたら、改めてお会いする約束をさせてください。お役に立てないと感じましたら、その時点で申し上げます。

第3のお約束は、対話を重ねるうちに、私たちのご提案に賛同して頂き、やってみようと決意されたとします。それは私たちとのご契約を意味するものであり、保険ビジネスに携わる第3者を介するものであってはならない、ということを確認させてください。いかがでしょう。この「契約前契約」に異論はございませんか。

99.9%の見込客は「はい、ありません」とお答えになります。そして他とは一線を画すあなたの独創性を認め、あなたと情報共有しようという姿勢になります。そして最終的にはクライアントになるでしょう。この後、ファクト・ファインディング (discovery questions) に移ります。「ではまず一般的な質問から始めましょう。とはいえ、かなり細かくお聞きします」(Dan Sullivanの『関係構築のための質問』を参考にして、『3年後の自分に関する質問』を独自に編み出しました)続いて、「今から3年後に自分の軌跡を振り返ったとします。『素晴らしい進歩があった』と感じるために、仕事や私生活に何を求めますか」と問いかけます。

これは大きな力を持つ質問です。答えるうちに、見込客は自分のミッション、ビジョン、目的、目標を意識するようになります。見込客が何を重視しているかが見えてきます。先程ご紹介した方程式の「親密さ」のファクターを満たします。

次の質問に移ります。「結構です。では少しご自身のことについて伺いましょう。ご家族、経歴、卒業した学校について教えてください。」

「人生で最も信頼できる人は誰ですか」

「アドバイスを求めたい時、誰に聞きますか」

「弁護士、会計士、銀行の担当者、投資顧問は誰ですか」

「ファイナンシャル・アドバイザーはいますか」

「マルチ・ファミリー・オフィスを扱っていますか」

「ビジネスで最大の損失を出したのはいつでしょう」

「逆に、最大の利益を上げたのはいつでしょう」

「今までで最良と思える投資判断はどんなものですか」

「最悪の投資判断も教えてください。」

「ファイナンスに関するアドバイスは、誰に聞きますか」

「ファイナンスに関する決断をする場合、配偶者やパートナーに相談しますか。一人で判断しますか。あるいは、その逆でしょうか」

「お子様についてお聞かせください。」

「ご趣味は何ですか。仕事以外の時間はどのように過ごしますか」

「チャリティーにご興味はありますか」

「肉親以外の誰かを経済的に支えていますか」

「あるいは、将来的に、ライフスタイルを変えるような額の遺産を相続する予定がありますか」

「お子様に伝えたい最も重要なことは何でしょうか」

「生命保険についてご存知のことをお聞かせください。」

「生命保険に加入していますか」

「目標とする保険金額に達するために、具体的な方式を使いましたか」

「今日現在の純資産はいくらになりますか。今お持ちの資産を全部加算して、小切手の額面に表すとしたらいくらになりますか」

「誰かがやって来て、ブランクの小切手を見せ、あなたの事業を売って欲しいと言われたら、いくらで売りますか。売ってもいいと思える金額はいくらですか」

「仮にあなたが亡くなったとします。ご家族が暮らしていくためにはあなたの収入の何パーセントが必要でしょうか。お子様が成人し、奥様やご両親が余生を過ごされるために必要な金額です」

「もしあなたが障害を負ったり、重病にかかったりした場合、キャッシュ・フローは途絶えますか」

「宝くじを買いますか」

「あなたと奥様は、お子様たちにどのような教育を与えたいと思っていますか」

「どんな人物として人々の記憶に残りたいですか」

「怖いものはありますか」

「健康状態についてお聞かせください」

以上のような質疑応答を45分から60分かけてやるうちに、見込客の年収、資金基盤、投資戦略、投資成果、金銭哲学など、人物像が整理できます。(「お金の重要性とは」「人生で一番大切なものとは」「自分は信仰心に厚い人間だと思いますか」)

以上が、私が約30年間実践してきたプロセスです。そしてその情報を活用します。このプロセスを実行すると、「もう一度会って話すことになりそうだ」と実感できるはずです。次のミーティングでは、生命保険を含む多くのテーマにフォーカスするかもしれません。遺言書の見直し、信託の見直し、自社株売買契約の見直しが考えられますが、生命保険の見直しも含まれるはずです。その場で、私はいくつかのステップをご提案します。ほとんどの場合、クライアントはそれに同意します。そのおかげで、私は年間150~200件、場合によっては250件の契約をお預かりしてきました。

30歳から50歳までは、1日に6回アポイントメントを入れていました。7:30、9:30、 11:30、13:30、15:30、17:30です。当時は週に4日半働いていましたので基本的に、1週間に30件のアポイントメントがありました。しかしそのうち10~20%にキャンセルが発生します。仮にキャンセル率を20%としましょう。つまり6件のキャンセルですので、1週間に24件の面談を年間40週続けると、すごい数の面談をこなしたことになります。なんと960件です。20年間続けたら、19,200件です。『Outliers: The Story of Success(邦題 天才!成功する人々の法則)』の著者Malcolm Gladwellは、人が才能を開花させるためには、専門分野で1万時間を費やさなければならないとしています。19,200時間なら申し分ないでしょう。

一つの案件につき4回面談をすると仮定すると、960回なら240件の成約です。ケースによっては、もっと面談回数が多かったり、少なかったりしますが、大筋ではこうなります。

さて、時は流れ、50代半ばになって気づいたことがあります。クライアントにはファイナンシャル・プランニングの為の「チーム」が既にありました。担当の弁護士、会計士、ファイナンシャル・アドバイザー、ブローカーが同じTシャツを着て、チームを作っていました。あえて新参者を入れる必要はありません。従って、私もその仲間に入る為には、私にしかできない、特別なことが必要でした。ファイナンシャル・プランニングというテーマで、1時間から1時間半もかけて、仕組みを学びたくはないはずです。「この面談にどんなメリットがあるのか」をすぐに知りたいのです。7つの習慣で有名なStephen Coveyは言いました。成人の場合、最高の学習結果を引き出すためには、「学習の意味」を理解する必要があります。プロセスの目的は何かを理解すべきです。一方、子供たちは、結末は最後までとっておきたいのです。ミステリーでもアドベンチャーでも、ストーリーを追って、最後に結末にたどり着き、感動したいのです。大人は「初めから結末を求めている」とCoveyは言います。

そこで思いついたのが「ショールーム」というアイディアです。映画や車のディーラー・ショップから思いつきました。映画館では、近日上映作品の予告を流します。ディーラー・ショップでは、発売間近の魅力的な新型車の内覧をやっています。商品はあなたを誘惑します。

子供の頃に住んでいたイングランドで、母が教えてくれた童謡を思い出しました。街を歩いていると、パイ売りがやってきます。“Pie man, pie man, show me your wares. . .”ソーセージ・パイ、ポーク・パイ、ビーフ・パイ、アップル・パイ、チェリー・パイなどをトレイから選びます。商品を実際に見ると買う気になります。そこで「ショールーム」の発想が誕生しました。私たちのビジネスの内容を手短に示すもので、まず「7つの理由」を提示します。

基本的にこのように切り出します。「ご紹介を受けたものの、あなたのことを何も存じ上げません。しかし、金銭的状況についてお伺いする前に、まず私たちのビジネスについてご説明すべきではないかと思います。私たちがなぜこの仕事をしているのかについてです。YouTubeで、Simon SinekTEDで講演した“Start with Why”(邦題:WHYから始めよ!)が視聴できます。『なぜこの仕事をやっているのか、どんな役に立つのか』を人にきちんと説明できることは、とても重要だと言っています。そこで私たちがお役に立てる7つの理由をご紹介したいと思います。どれかひとつでもご興味があれば、お話を続ける意味があると思います」

1.所得税対策

2.欠損金のリダイレクション

3.収益強化

4.資本の保護

5.資産税対策

6.次世代への資産譲渡

7.フィランソロピーの拡大

説明が終わった後、見込客はこれをじっくり眺めながら言います。「大変興味深いですね」そこで私たちは言います。「いくつご興味を持たれましたか」見込客は「7つ全部です」「3つです」「2つです」などと答えます。けれども「ひとつもありませんでした」という方にお目にかかったことはありません。見込客が興味を持った分野に特化して、話しを進めることができます。

さて、見込客が興味を持っている分野が明確になりました。そこで「なぜ興味を持たれましたか」と尋ねてみます。ここから、見込客本人の情報を集積します。

ここで再び『3年後の自分に関する質問』が登場します。「今から3年後に自分の軌跡を振り返ったとします。『素晴らしい進歩があった』と感じるために、仕事や私生活に何を求めますか」と質問すると、クライアントは自分自身について語り始めます。クライアントの大まかな状況が明らかになります。7つの中で、興味を持った理由について説明するうちに、多くの場合、その背景にある経済的状況に話が及びます。従って、戦術は少々異なりますが、戦略は同じです。「クライアントを知ること」に変わりはありません。Charles Greenの「信頼の方程式」を思い出してください。「親密さ」のファクターに相当します。

第3段階:セールス

「セールス」の同義語は「教育」と解釈できます。私たちの仕事はクライアントを教育することです。この仕事は教育に尽きます。私たちが提供したいサービスを説明し、見込客が「関心を持っている」と自ら語った問題(所得税対策、欠損金のリダイレクションなど)にどう役立つかを理解して頂きます。そこで、私たちは「ショールーム」を提示しています。所得税対策、欠損金のリダイレクション、収益強化、資本の保護、資産税対策、次世代への資産譲渡、フィランソロピーの拡大などを扱った事例を、簡略化して示した冊子です。課税対象の場合と、非課税もしくは節税対策をした場合の対比を示すために納屋が描かれています。2つの納屋に、同じ額を預け入れると、片方の納屋は、他方の納屋よりも収穫高が増えます。なぜでしょうか。これで所得税と収益強化が説明できます。

聞き終ると、見込客は一様に「知らなかった。話が上手すぎますね」と驚愕します。これが、一般的な疑問と反応です。第1位が「なぜ、今まで知らなかったのか」そして第2位が「話が上手すぎる」です。

そこでこう答えます。

片方ずつご説明しましょう。おそらく今までお聞きになったことがなかったかもしれません。とはいえ、この資産区分は275年前から存在しています。カナダでは150年以上前からあります。カナダには10万人を超えるアドバイザーがいますが、この商品を扱えるライセンスを所持するアドバイザーは6,000人しかいません。この商品の正式名称は覚えにくく、『投資適格解約返戻金付終身保険』と言いますが、巷では『終身保険』で通っています。

私たちは、このように簡略化して商品を伝えています。専門用語を排除し、商品がイメージできるような名前で呼んでいます。誰も理解できないものは買いません。私たちは『保護された預金』と呼んでいます。預金に生命保険がかけてあり、節税対策にもなります。

カナダでこの資産クラスを扱う資格があるアドバイザーは6,000人いますが、実際に扱っているアドバイザーはおそらくその10%ほどでしょう。富裕層を対象としているアドバイザーはさらにその10%、つまり60人ほどしかいません。さらに、私のように億万長者や大富豪を顧客としているアドバイザーはその10%、つまりたった6人しかいません。これはまさに、億万長者たちが実践しているアイディアなのです。つまり、「億万長者や百万長者を相手にビジネスせよ」というメッセージです。これは拡張性のあるアイディアです。

さて、信頼性という観点で、大局的に見てみましょう。信頼性は、クライアントがあなたに求める資質です。私はMDRTという組織に属しています。80年以上前に創設され、世界中から集まった超一流のファイナンシャル・アドバイザーで構成される団体です。80か国以上に会員がいて、アニュアル・ミーティングには7,000人以上が集います。会員数は51,000人で、世界中のアドバイザーの約5%に相当します。1977年に、MDRT内部に特別なグループができました。トップ・オブ・ザ・テーブル(TOT)と呼ばれ、MDRT会員の上位約3%にしか入会資格が与えられませんでした。それは今日も変わりません。1977年から2016年までの少なくとも39年間、ずっとTOTの資格を有していたアドバイザーは12人しかいません。そのうち3人がカナダにいます。その中のひとりは私です。私が今日ご紹介するアイディアが、皆さんにとって信頼できるものであることを示すためには、私のパフォーマンスは信頼に答えるものであると示さなければなりません。正しく言えば、皆さんのミッション、ビジョン、目的、目標を徹底的に知りつくした上で、私のためではなく、皆さんのお役に立つために、これらのアイディアをご紹介しています。私とビジネスをしなければならない理由はありませんが、すべきでないという理由もありません。

この話を今までお聞きになったことがなかったもうひとつの理由は、この資料に著作権があるからです。50年間のビジネスの結晶であり、時間、教育、情熱、市場テスト、コンプライアンス、コンピューター化、保険数理、解析、税法、会計学、法的分析を全て注ぎ込みました。数百万ドルの値打ちがあります。実際に値段はつけられませんが、気に入っていただき、投資する価値があると思っていただけたら、皆さんに喜んでお教えします。

次に、「話が上手すぎる」と思われる理由についてお話しします。私もまったく同感です。実質金利が1%という時代に、こんな高い金利が存在するはずがない、話が上手すぎると考えるのも当然です。例えば、飛行機に乗るために待ち行列に並んでいたら、偶然にあなたと鉢合わせしたという状況を想定しましょう。1億5,000万ドル相当の鉄とプラスチックの塊が、一体どうやって空中を飛ぶのか、10語以内で説明することができますか。どうやって離陸し、どうやって、トロントからバンクーバーまで5時間かけて空中を移動するのでしょう。トロントからオーランドなら3時間です。答えがきちんと分かっていて、飛行機を利用している人は、乗客の2%にも満たないと思います。しかし100%の乗客が、「誰かがちゃんとやってくれているのだろう」という信頼感を持って、飛行機に乗り込みます。しかし、飛行機の仕組み自体は全く理解していないのです。

(ところで先ほどの答えです。飛行機はなぜ飛ぶのでしょうか。飛行機が前方から風を受けると、主翼の下を流れる空気の速度より、主翼の上を流れる空気の速度の方が速くなります。すると、主翼は自然と揚力を得るのです)

さて、「話が上手すぎるのではないか」という疑問にお答えしましょう。75年前は、バンクーバーからトロントまで6日間かけて車で移動しました。当時「飛行機なら5時間半で着く」と聞けば、「話が上手すぎる、信じられない」という反応が普通だったはずです。一方、今ポケットに入っているスマホは、アポロ11号の打ち上げチームが持っていた以上の演算能力を備えています。今や私たちのビジネスのあらゆる場面で使われ、生活全般に不可欠です。それなのにスマホの仕組みを理解できる人が何人いるでしょうか。「出来過ぎている」と思いませんか。そうなのです。保護された預金に関する話全体が「出来過ぎている」のです。しかし、私は信じて頂けるまで説明したいと思います。私たちのクライアントのほとんどは、「これは本当だ」と納得し、一部を自分のポートフォリオに加えてくださいました。

では、この話をさらに補強し、第3者からの視点も取り入れるために、Barry Dyke著『Pirates of Manhattan(訳注:マンハッタンの海賊)』の話をしましょう。第7章で、米国の銀行約6,000行のうち98%が、Tier 1(中核的自己資本)の20~30%をこの資産クラスに投資していると論じられています。理由を申し上げましょう。ニューヨーク証券取引所のFortune 500(全米上位500社)銘柄を分析した結果、税金および手数料を差し引いた平均配当率は5.8%でした。分散値とボラティリティは15以上です。一方、同時期の35歳から55歳の被保険者を対象とした『投資適格解約返戻金付終身保険』の平均配当率は5.1%で、ボラティリティはゼロ、標準偏差は1.5という結果でした。そこで、私たちはこのBarry Dykeの偉大な著書を、クライアントに贈呈しています。本が無ければ、コピーでも十分です。第7章で全てが語られています。生命保険がテーマです。第8章、9章、10章は生命保険の応用例と、なぜ生命保険が世界で最も安全な資産であり、個人や企業にとって必須であるかが論じられています。第1章、2章、3章は、2008年にリーマン・ショックと世界金融危機を引き起こしたマンハッタンの海賊たちとネガティブな要因を扱っています。

まとめましょう。セールスとは何でしょうか。それは「教育すること」です。教育には時間がかかります。クライアントとの間に信頼関係を構築し、事実とデータを共有します。私たちは、保護された預金(終身保険)に関する情報一式をセットにしました。セールス以外の人間、すなわち会計士、弁護士、事業主、既存のクライアントが商品について寄稿した様々な記事をまとめました。また、私たちが取引している様々な保険会社に関する財務情報も開示しています。教育に代わる手段はありません。旧約聖書の箴言(しんげん)にも書かれています。「ゴールドもあり、ルビーが豊富にあっても、貴いものは知識を語る唇である」

第4段階:クライアント・サービス

クライアント・サービスによって、私たちはターゲットに近づいていきます。クライアントの状況や成長、目標や目的、ニーズや変更点の有無、ご家族の健康状態や経済的事情に応じて、年に1回から4回行う面談を通じ、私たちはクライアントにサービスを提供します。同じ人間はいません。雪の結晶や雨滴と同じです。一見同じに見えても、奥底では違います。私たちがサービスを提供し、信頼関係を構築し、その上でやっと友人の紹介をお願いするという権利を獲得するのです。つまり、ターゲットに近づくことができるのです。しかし、見込客を正しく教育することができなければ、彼らが納得するサービスが提供できなければ、リンカーン元大統領が言ったように「一部の人たちだけを常に騙すことはできる。全ての人たちを一時だけ騙すこともできる。けれども、全ての人たちを常に騙すことはできない」と言うことです。従って、誰かを騙すことなく、信頼関係の構築を念頭に置いて、自分の利益よりもクライアントの利益を優先させる仕事をしていれば、やがて紹介をお願いできる権利が得られます。先方は、予想を越える数の知り合いを快く紹介してくれるでしょう。これを定期的かつ組織的に4年、5年、6年、7年と実践していけば、立派なぶどう園となり、極上の見込客が手に入るでしょう。そこから、豊かなビジネスを展開することができます。

51年前、私が最初に習った生命保険のトレーナーであるJack Fowlerは言いました。「人は一生のうち、平均して生命保険を7~9回買う」と。彼は正しかったのです。本人、家族、子供、孫、甥・姪、退職、事業、幹部職員、繰延給与、売買、資産税、フィランソロピー、ありとあらゆる保険があります。Ben Feldmanの言う通りにしていれば、山ほどの機会に恵まれるのです。「クライアントを大切にすれば、あなたも大切にされます」

ではご自分のサービスを振り返ってみましょう。

  • 少なくとも1年に1度はクライアントと面談し、近況を把握する。(必要に応じて回数を増やす)
  • クライアントをとりまく環境の変化を知り、どのように手助けできるかを学習する。
  • クライアントが、あなた及びあなた以外の人から加入した保険商品をレビューする。
  • 加入済みの商品がクライアントにとって有効かを確認し、そうでないと判断された場合には、適宜変更する。
  • あなたが販売する商品やサービスが問題解決に近づくために最も有効であることを、クライアントに教育する。

そして、最も重要なことは

  • ファイルを読む。
  • クライアントの状況を把握する。
  • なぜ自分が商品を提案したのかをレビューする。ご加入いただけていなければ、原因を探る。

準備に勝る道具はありません。ここに「思いやり」を加えれば、魔法の力を得ます。

以上の様に、私のプロセスは「ターゲット」「知る」「セールス」「クライアント・サービス」で構成されています。

このビジネスに就いた当初、大学生に「将来の自分のために1か月に7.50ドル投資する価値があると思いますか」と質問しました。今は、見込客の条件に「最低2,500万ドル以上の資産」を入れています。私の上位20名の顧客は、平均して5,000万ドル~7,500万ドルの資産を保有しています。

成長、挑戦、競争、勝利、過ちの旅です。

偉大な作家Oscar Wilde曰く、「経験とは、みなが『失敗』につける名前のことだ」と。私自身、たくさんの経験を積んできました。それは「たくさんの失敗をしてきた」と同義です。けれども、これは素晴らしい仕事です。潤沢なキャッシュ・フローと資本がもたらされるビジネスです。私の2人の息子が、それぞれ14年前と4年前にこの仕事を始める時に言いました。「最初の5年間は薄給かもしれないが、その後は一生、十分すぎる程稼げる仕事だ」これは真実です。とはいえ、必ずしも5年かかるという訳ではありません。息子のMichaelとJayも同意するはずです。

皆さんにもプロセスを確立するようお勧めいたします。プロセスが無いビジネスは、フライト・プランが無いフライトと同じです。そんな飛行機に誰が乗りたいと思うでしょう。直感で飛行機の操縦ができると思ったら大間違いです。TOTやMDRTのメンバー、とりわけTOTのメンバーに聞いてみたら、きっとほとんどの人がプロセスを実践しているはずです。自分のシステムを確立することによって、エネルギー、取り組み、時間、才能を集約させ、自分が専門とする市場のクライアントに対して、効率的かつ効果的なサービスを提供しているのです。

皆さんのセールスが成功することを祈念いたします。理想のクライアントに出会って、慈しんでください。プロセスは怠りなく。

Bruce W. Etherington, CLU, CH.F.C., は8回のCOT資格と40回のTOT資格を含め、48年間MDRT会員。TOT元会長。MDRTの12名の偉大な会員を紹介した "The Greatest Insurance Stories Ever Told"に登場。世界中の保険とファイナンシャル・プランニングの組織で講演をし、メイン・プラットフォームでの4回の講演を含め、MDRTだけでも23回も講演をしている。著書の "See the People" と "Reflect and Prepare" はCDと共に、国際的なベストセラーとなっている。Etheringtonが代表を務める代理店は家族経営の中小企業とフィランソロピーを専門とし、2000年以降だけでも保険を通して10億カナダ・ドルもの資金をチャリティに届けてきた。

 

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