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コンプライアンスがビジネスを成長させる

Ian Green, Dip PFS

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コンプライアンスの要件が厳しくなり、規定が厳しくなったように見えても、前向きにとらえて顧客サービスの質を高めることで、むしろ生産性を高めることが出来ます。事実、積極的にコンプライアンスに取り組むことでIan Green事務局長予定者はトップ・オブ・ザ・テーブル資格を獲得しました。2017年度のアニュアル・ミーティング。

今日は、過去15年間に渡って私が実践してきたアイディアをいくつかご紹介します。顧客満足度と関与が向上し、生産性が向上するという副産物をもたらしてくれました。その甲斐あって、MDRT会員からトップ・オブ・ザ・テーブル会員に昇格することができました。

私たちが起こした変化は、元々、法令を遵守しようとするプロセスの中で、必然的なものでした。しかし実際にやってみると、良いことばかりでした。今、多くのアドバイザーが、この業界に立ちはだかる規制変更の壁に直面しています。

コンプライアンスを「ビジネス阻止部門」と思っている方もいます。

けれども、最低要件に甘んじず、それを上回る行動をとって、常にビジネスを見直し、規制強化をむしろ利用して、クライアントが求めるものに再び焦点を当てることができれば、コンプライアンスを「ビジネス生成部門」に変えることができます。

法令改正

商品を販売する前に、ファクト・ファインド・シートへの記入が義務付けられました。これは見込客の氏名・住所・生年月日・収入・支出などを記載した書類で、内容が事実と相違ないことを確認する義務が課せられました。さもなければ、コンプライアンス部との間でトラブルが発生します。これを「時間の無駄」とみるアドバイザーがいましたが、私はそう思いませんでした。

「顧客サービスの改善と、より効率的なビジネス構築のための機会」ととらえ、必要な項目だけを記入するのではなく、余白にメモを書き入れることを思いつきました。

そのための表記法も考えました。例えば、クライアントが使った印象的なフレーズを、クオテーション・マークでメモしておき、後から商品を説明する時に使います。そうすることで、「顧客の言葉」で語ることができます。

その後、個人事業主となってから、独自のフォーマットを作成しました。コンプライアンスで要求されているハード・ファクト確認用のチェックボックスだけでなく、メモのためのスペースも多くとりました。

さらにそこからもう1歩進め、ソフト・ファクトを聞き取るためのページもつけました。下記をご覧ください。見込客が自由に回答を書けるように、たくさんの余白が設けてあります。

  • 「現在の大まかな、財政的な目標をお書きください」
  • 「平均してどのぐらいの投資利益があれば、満足のいくポートフォリオだとお考えでしょうか」
  • 「最初の1年間で、ご自分の投資に5~10%の下落があったら、パニックに陥りますか」
  • 「仮に私どものご提案にご契約いただいた場合、私ども以外のどのような金融情報をご利用になりますか」
  • 「以前にファイナンシャル・プランナーのアドバイスを受けたことはありますか」(イエスと答えた場合、そのプランナーの良かった点や悪かった点など、印象を聞きます。また、そのやり方を私たちにも望むか、否かを尋ねます。また、ノーと答えた場合、私たちに最も望むことと、控えて欲しいことも聞きます)

このように、ファクト・ファインド・シートを活用することにより、クライアントが望んでいることが浮き彫りになり、同時にコンプライアンス要件も満たすことができます。

最近は、前もってクライアントにファクト・ファインド・シートを送付し、記入してもらう、という方式を採用しています。実際、シートへの記入は、自宅か職場でやりたいという方が多いのです。これまでのことをじっくり振り返るために、手元に数字やデータがある方が好都合だからです。また、記入のための時間を割く必要がないので、時間の節約ができます。生年月日のようなハード・ファクトは重要ですが、ソフト・ファクトへの回答は、それ以上に重要であり、有効性を秘めており、あなたのご意向を把握するために重要な情報源だと強調しています。

法令再改正

イギリスでは、あらゆる商品の購入・加入後に、「事由レター」の作成が義務付けられました。これはクライアントがなぜその商品を選んだのか、商品自体のテクニカルな仕様全般に関して明記し、その上、なぜ他の商品を勧めなかったのか、という理由も書かなければなりませんでした。

これを「時間の無駄」とみるアドバイザーもいました。でも、私は違います。コンプライアンス要件を利用して、顧客サービスとビジネスを改善するための機会だととらえました。

そこで、「事由レター」をさらに進化させました。商品の購入理由だけを説明するのではなく、小さなグラフと表も添えました。それを見れば、私がお勧めする商品の完全なパッケージが一目で分かります。生命保険、医療保険、貯蓄、リタイアメント・プラン、資産税対策などです。クライアントがすでに対策を検討している商品についてはチェック・マークを入れ、まだ手つかずの商品についてはクエスチョン・マークを入れました。これがきっかけとなって、独自のファイナンシャル・プランを開発しました。そして、商品のセールスをベースとするコミッション制を止め、フィー・ベースの料金体系へと移行しました。クライアントが関心を持つのは、商品の特徴や構造ではなく、商品のメリットです。「自分の暮らしやファイナンシャル・プランにどんな影響があるのか」「何をしてくれるのか」「他に何をする必要があるのか」「これから何がしたいか」ということです。

面白いことに、クライアントはこれらのファイナンシャル・プランに関する基本的な質問に関心を持ちました。プロセスに関与し、積極的に回答してくれました。その結果、フィー・ベースに移行できたばかりでなく、ご成約が増加し、クライアントの関与と関心も増加しました。以上のように、法令の再改正によって、商品に関する事実情報を網羅した、長いレターを送付することが義務付けられました。時には、数ページに及ぶこともあります。しかし、そこに1ページの文書を加え、クライアントが最も大切にしていることをビジュアル化して伝えた結果、より多くのクライアントの満足度が上昇し、ビジネスの成長につながりました。

まとめ

クライアントとの面談では、たくさんのメモを取ります。面談の終了後、クライアントにメモのコピーを送付します。「万が一、内容に誤りがあったり、誤解があればご連絡をお願いします」という意味合いを含んでいます。また、クライアントのアクション項目のリスト(比較的短い)と、私のアクション項目のリスト(かなり長い)も添付します。強調したいのは、私のリストに「お約束」というタイトルがついている点です。私のアクション項目が全て完了した場合、お約束を全て実行したことを示す「確認書」を送付します。「約束を守る」という資質は、現代社会においてはますます重視されているからです。

私たちは様々なビジネスに関与し、コンプライアンスや規制制度は国によって異なります。しかし、将来ビジネスがどうなったとしても、コンプライアンスと規制改正から逃れることはできません。つまり私たちは時間をかけて適応し、創意工夫しなければならなないのです。

それは、途方もなく厄介な作業に思えるかもしれません。商品を購入する前に包括的なファクト・ファインド・シートに記入するのか。あるいは、商品を購入・加入された後に、クライアントとコミュニケーションを取る機会を設けるのか。監督官庁が私たちに要求するものが何であれ、それを脅威や時間の無駄ではなく、私は機会ととらえ、「法令で求められる以上の何かをプラスする」ことを常に心がけます。そして、何よりもクライアントの利益を最優先します。そうすれば、クライアントとの間にさらに強い絆が生まれ、ビジネスの成長につながるでしょう。

Ian Green, Dip PFS, は2018年度MDRT役員会、事務局長予定者。本拠地はイギリスのロンドン。5回のCOTと11回のTOTを含め、19年間会員。MDRT基金のゴールドの騎士であり、2016年度インナー・サークル・ソサエティのメンバー。現在TOT会長を務めている。ホール・パーソン・コンセプトを推奨し、キャリアとボランティア活動、家族と過ごす時間のバランスを維持。ロンドンで20年近くも活動するGreen Financial Adviceの経営者。MDRTはもちろん、Personal Finance Society Charitable Foundationの管財人、イギリスのLife Insurance Associationの理事などを含め、業界団体で様々な役職を経験している。

 

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